岡山駅近くの「岡山市奉還町商店街」周辺で現在、「旅するハートストリートin奉還町」と題して、「マスキングテープ・アート」作品を手掛ける作家・西村公一さんが作成イベントを行っている。
商店街にある店舗の壁、窓、シャッターなどに細かく切ったマスキングテープを貼って、「ハート」型のアート作品を作成する同イベント。
きっかけは今年9月、西村さんが知人である黒瀬さんの開業している黒瀬歯科(岡山市北区駅元町)の壁にハート作品を作成したことから。それを見たご近所さんから「近くにある奉還町商店街は日曜定休の店が多いため、シャッターにハートがあれば日曜に来ても楽しい商店街になるのでは」との声が上がり、同イベントの開催に発展したという。
西村さんは「マスキングテープ発祥の地として知られる岡山で、『mt』(カモ井加工紙が製造を手掛けるマスキングテープ)を使ってアート作品を作れるのはすごくうれしい」と話す。西村さんが保有するmtは100種類以上。mtだけを使って作品制作をするのは今回が初めてという。
「Atelier Haruka(アトリエハルカ)」(岡山市北区下伊福町)の窓に作成した「ハート」は、西村さんにとって全国で53作目となる作品という。画家の野崎はるかさんが描く絵画をイメージして作った。「TUKTUK CAFE」(岡山市北区奉還町2)に作った54作目は、同店のコンセプトである「高鳴る心臓」をイメージした。
全国各地で同様のイベントを行っているという西村さん。「SNSで作成場所を紹介してもらい、作成したハート作品を通じて、人と人の縁も作られることを期待している。作成する場所、時間、人、景色、天気、多くのものからインスピレーションを得てハートを作る。ハートを見た人にもそれぞれインスピレーションを感じてもらえたら」と話す。
「作成中に来れば、一緒に貼ってもらうこともできる。奉還町がハートでいっぱいになってほしい」とも。西村さんは10月29日まで同商店街に滞在し、作品制作を続ける予定という。