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岡山で実録映画「クワイ河に虹をかけた男」、上映へ 元陸軍通訳追う

ポスター前の満田監督

ポスター前の満田監督

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 岡山市丸の内にあるシネマクレール(岡山市北区丸の内1)で7月9日より、ドキュメンタリー映画「クワイ河に虹をかけた男」が上映される。

監督の満田さんと音楽担当の三好さん

 映画「戦場にかける橋」(1957)や「レイルウェイ 運命の旅路」(2013)のテーマとなった泰緬(たいめん)鉄道が舞台。第二次世界大戦中、日本軍はタイで捕虜となっていたイギリス人・オーストラリア人・オランダ人併せて約6万人と現地アジア人25万人を動員して、タイとビルマ(現ミャンマー)を結ぶ鉄道を建設した。食糧・薬品不足や長時間労働、コレラや赤痢のまん延により多くの死者を出した。

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 戦後、岡山出身の永瀬隆(たかし)さんは通訳として墓地捜索隊に同行することになった。任務中、多くの犠牲者を目の当たりにしたことがきっかけで、慰霊の旅を生涯行うことになった。犠牲者は捕虜だけで約1万3000人。現地アジア人は数万人といわれている。

 1994年から永瀬隆さんと共にタイへ渡りドキュメンタリー作品を作り続けてきた満田康弘(みつだやすひろ)監督が製作した同作品。「永瀬さんは初め犠牲者へ慰霊の旅を始める。まだ海外へ行くには非常にお金がかかる時代だった。自らの魂を救うために行っていたのでは」と満田さんは話す。

 その後、巡礼だけでなくタイから留学生を受け入れるなど、平和寺院の建設と現地タイに対しても支援を続けてきた。1976年、「クワイ河鉄橋での連合軍元捕虜と和解の再会」を企画・主催した。国内外から反発や批判もあったが、元イギリス人捕虜のトレバー・デイキンさんは永瀬さんに「握手ができる、ただひとりの日本人」と和解の言葉を送っている。

 「永瀬さんが一貫して持っていたのは人間の尊厳。人種や国を越えた人に対する愛。戦後71年、人の命に対する尊厳は守られているのだろうか。永瀬さんの没後クワイ河に散骨したことで、改めて事実を残し、思いを伝えていく必要があると感じている」と満田さんは話す。

上映は7月15日まで。

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