岡山県備前市の宇佐八幡宮(備前市西片上)で現在、石段にひな人形を飾る「石段ひな飾り」が展示されている。
「第18回備前片上ひなめぐり」の展示の一つ。宇佐八幡宮前の石段62段に赤い毛氈(もうせん)を敷き、ひな人形300体を飾る。一組15体の人形、20組分に相当。自宅で飾らなくなった人からの寄付で集まったひな人形を使う。
石段をひな壇に見立て、人形を飾ってみようと実行委員らが思い付いたのがきっかけだという。実行委員の宇治橋雅子さんは「毎年石段になかなか登れないほどひな人形を楽しみに来てもらえ、たくさんの笑顔を見るのが何よりうれしい」と話す。「家にしまい込んでいるより、外に並べて人に見られる方が人形も幸せそう」とも。
同イベントは片上商店街を中心に実施。ふくわらふれあい広場をメイン会場に、店先や店内に趣向を凝らして人形を飾る。寄付された人形約3500体を1月上旬から仕分け、飾り付けを準備した。江戸時代に作られたとされる人形、約100年前に贈られたという掛け軸も展示されている。
倉敷市から訪れた50代女性は「石段が華やかに飾られ壮観。春らしい光景を写真に収めるのが楽しい」と話していた。
開催時間は10時~17時。3月4日まで。