招き猫美術館が2020年の「猫の日」となる2月22日、入場を無料にする。
同館は1994(平成6)年、10月10日に開館。初代館長が、日本独特で庶民の芸術である招き猫に魅せられて収集していた招き猫を、「幸せを運び、活躍してきた招き猫をもう一度大切に育てていこう」という思いから集積し、美術館としてオープンした。和紙、木、焼きもの、石、土、ブリキなどの作品約700点を展示している。
この日は、2020(令和2)年2月22日と「2」がたくさん並ぶ。入館無料は、猫の鳴き声「ニャーニャーニャー」と語呂合わせをして約10年前から行っている。例年、約700人の来館者が訪れるという。
同日から別館「LUCKY CAT HOUSE」に、常設の「山猫文庫」がオープンする。猫にまつわる絵本を451ブックス(玉野市)が選書した本、「作家の本棚~猫と本と私~」としてアーティストで絵本作家でもある井上奈奈さんの選書した本、同館学芸員が全国を旅し書店や図書館で出合った猫に関連した本などで構成される。同じタイトルの本でも出版社により表紙の違うものや、「眠り姫」のように表紙にだけ登場する猫の本などもある。
岡山後楽園(岡山市北区後楽園)の広報も務める同館の良縁大使・坂本美香さんが、ゲストを迎えて開かれる不定期イベント「第8回良縁大使と過ごす『Ryo縁Party~テディベア作家とつくるネコのバッグチャーム』」が開催される。
今回のゲストは、テディベア作家の石原路子さん。2000(平成12)年からテディベア作家として活動開始、2015(平成27)年には、ミラノ、ニース、ロンドン、ニューデリー、ジュネーブで展示会を開催。2018(平成30)年から倉敷美観地区に「MERRIL HOUSE」(倉敷市本町)にアトリエを移した。当日は、ネコの顔型のチャーム作りを午前の部(10時30分)と午後の部(14時30分)行う。
館長の虫明修さんは「2階の古いタイプの招き猫や1月に届いたばかりの東京大学LEGO部が作った招き猫もある。縁起(えんぎ)ものの招き猫を毎年訪れる人もいる。右手はお金、左手はお客を招くと言われて、両手を上げる招き猫もいる。館内は写真撮影できるので、お気に入りを見つけて楽しんでほしい」と話す。
アーティストの日比野克彦さん、横尾忠則さん、宇野亜喜良さん、イラストレーターの安西水丸さん、大竹雄介さんなどの招き猫・作品も展示している。
開館時間は10時~17時。水曜定休。入館料は、一般=600円、小中学生=300円(2月22日は無料)。