岡山出身の作家・昼田弥子(みつこ)さんの童話「コトノハ町はきょうもヘンテコ」が3月5日、光村図書出版から出版された。絵は早川世詩男さん。
岡山出身の作家・昼田弥子(みつこ)さんの童話「コトノハ町はきょうもヘンテコ」
昼田さんは、子どもの本専門店「メリーゴーランド」(三重県四日市市)の店主・増田喜昭さんが主催する「童話塾」の2010(平成22)年・2011(平成23)年塾生。2015(平成27)年、「ほんとはスイカ」で絵本作家としてデビュー。2018(平成30)年に出版された童話「あさって町のフミオくん」が第52回日本児童文学者協会・新人賞を受賞。今作で4作目。
今作の主人公は小学生の女の子・レンちゃん。発した言葉通りのことが起きる「コトノハ町」に住んでいる。レンちゃんの膝が「ブハハハ」と笑い出したり、穴が空くほど見つめると地面に本当に穴が空いたりする。同書は、ことわざや慣用句が言葉通りに起きるヘンテコな童話6話から成る。
児童文学の総合誌「飛ぶ教室」で2018(平成30)年4月から連載した5話と、書き下ろし1話を収録している。絵も単行本の出版に合わせて描き下ろしを採用。表紙のイラストには、首はホラ貝をかけたレンちゃんと、羽を伸ばしたあんころ餅が描かれている。
昼田さんは子どものころ、絵本「からすのパンやさん」「三びきやぎのがらがらどん」、童話「ぼくは王様」シリーズをよく読んでいたと言う。「道草を食うなど、子どものころは、素直に草を食べているところを想像して笑っていた。ちょっと変わった世界、子どものころの自分が楽しくなるようなストーリーを書いている」と話す。
巻末には、話の中で登場することわざや慣用句を解説した「ことば辞典」を収録している。定価は1,000円。全国の書店・インターネットで扱う。