岡山県内の情報に特化した電子書籍ポータルサイト「okayama ebooks(オカヤマイーブックス)」が8月のプレオープンを経て、10月1日から本格的に提供を開始している。
岡山市の「友野印刷」(北区高柳西町1、TEL 086-255-1101)社内「okayama ebooks実行委員会」が運営する。岡山県内の自治体などが発行する公的な印刷物を、電子書籍化して掲載・紹介するもので、岡山に住む人や関心のある人たちへ「暮らしに役立つ情報や、観光の魅力を知ってもらう」ことを目的としている。2012年4月に宮崎県の印刷会社が先駆けて始めており、その後「Japan ebooks」として全国で提携・展開する。岡山もこれに加盟している。
閲覧は無料で、「ジャンル」「エリア」「キーワード」の3つのカテゴリーから検索ができ、パソコンでの閲覧のほか、スマートフォンやタブレット端末に対応した専用アプリ(無料)をダウンロードすれば、電子書籍特有の機能である本棚やしおり、マーカーなどで便利に利用できる。現在「エリア」では県内の自治体27カ所と県全体の合計28カ所のうち14カ所との契約が完了。ほかに学校や医療機関などの情報も掲載しており、今後は県内全ての公的情報の掲載を目指すという。
統括責任者の友野宏史さん(39)は「今までなら印刷物が設置されている場所まで行かないともらえない、知り得ない情報も見ることができる。県も全部は把握しておらず、すぐ隣の自治体がどんな発行物を出しているのか見る機会もなかったが、『情報共有が容易になる』と好評」と話す。
友野さんは「『いつでも・誰でも・どこからでも閲覧できる』がコンセプトで、印刷物をもっと便利に利用してもらうための取り組み。岡山のよさを再発見していただけたら」と語る。「今後、民間企業にも営業をかけ、パンフレットや商品カタログなども掲載していく予定。印刷物が欲しい人向けに印刷・郵送のサービスも行いたい」という。