岡山でエコの要素を取り入れたまちづくりに取り組むNPO法人「タブララサ」(岡山市北区下中野)が3月で10周年を迎えた。2003年設立。
8日、岡山国際ホテル丹頂の間でパーティーが開かれ、これまで活動に関わった企業・行政・西川周辺の飲食店などの招待客65人が駆け付け、スタッフも合わせて約80人が集まり、10周年を祝った。
タブララサとはラテン語で「白い板」「白紙の状態」の意味で、何にもとらわれない真っ白な心でまちづくりのアイデアも実現するという思いを込める。主な活動場所は市街地を流れる川に沿う「西川緑道公園」で「緑豊かなこの公園が街中にありながら人が集まっていないのはもったいない」と、アートイベントやオープンカフェなどを始めたのがきっかけだという。
その後イベントの度に出る大量のゴミに疑問を感じリユース食器を導入。現在は他イベントやパーティーなどへの貸し出しも行っている。コアメンバーは20~30代の男女16人。リサイクルキャンドルの制作販売、ワークショップ、イベントへのキャンドルコーディネートのほか、毎年恒例となった「西川キャンドルナイト」にはボランティアスタッフを含め70人ほどが集まり運営を行っているという。
理事長の河上直美さん(38)は「今まで街づくりと思ってやってなかった。さまざまな人と出会い『アイデアを形にする』を繰り返してきたら、結果的にまちづくりにつながり気付いたら10年たっていた感じ。まだまだ途中段階。今後もこのスタイルを続けていき、もっとまちづくりの仲間を増やしていきたい」と意気込みを見せる。
今後は西川緑道公園・桶屋橋から水上テラスまでの区間をキャンドルで彩る「キャンドルナイト」を5月4日に開くほか、今年秋に同市で開かれる「ESDに関するユネスコ世界会議」に向けて西川周辺で活動する団体と連携を取り「おもてなしの日」をつくるという。