暮らす・働く

備前焼作家、地元で「ミラノデザインウイーク」報告会 アートとして販路拡大

備前焼作家の藤田祥さん、森大雅さん、馬場隆志さん、中本研之さん(左から)

備前焼作家の藤田祥さん、森大雅さん、馬場隆志さん、中本研之さん(左から)

  • 39

  •  

 「備前焼作家によるミラノデザインウイークなどの報告会」が7月26日、「BIZEN Gallery Kai(ビゼンギャラリーカイ)」(備前市伊部)で開かれた。

[広告]

 ミラノデザインウイークは、世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」の開催中、ミラノ市内の各地で企業やデザイナーが開催するデザインの祭典。フォーリサローネは、ミラノ大学の大学内の回廊にデザイナーの喜多俊之さんが監修し、備前市の備前焼と秋田県大館市の曲げわっぱを、日常生活の器としてでなくアート作品として展示した。備前市と大館市は「北前船交流拡大機構」に参加しており、EU日本政府代表部の二宮悦郎さんら協力で今回の展示参加となった。

 当日は、4月に開催されたミラノデザインウイーク・フォーリサローネでの展示に参加した備前焼作家のうち森大雅さん、馬場隆志さん、藤田祥さんと、フランス・ヴァロリスにあるピカソ美術館での展示会に参加した中本研之さんが登壇した。

 「備前・現代陶芸ビエンナーレ」や旧備前焼ミュージアムが新たに「備前市美術館」として来春オープンすることなど備前市の備前焼を取り巻く近況を報告した後、ミラノとヴァロリスでの活動を報告したほか、ベルギーのギャラリーを訪れた際の様子について話した。

 森さんは「ギャラリーの人にアートとしての興味を持ってもらえた。備前焼をアート市場に押し上げる一歩になった」、馬場さんは「イタリアを回る展示会のオファーを頂けるなど、今後の期待は大きい」、藤田さんは「これまで引き継がれてきた備前焼も挑戦の連続だったはず。一歩一歩の挑戦で、これまでの備前焼の良さとこれまでとは違う備前焼を世界に届けたい」、中本さんは「備前焼の先入観のない外国人に新たなアートとしての備前焼を、自分の作りたい作品を作ることで楽しんでもらいたい」と、それぞれ話した。

 その後、ミラノデザインウイークの様子を上映し、北前船交流拡大機構の参与・稲田健三さんのあいさつの後、ブリュッセルとオンラインでつなぎ、「富裕層ビジネスとしての欧州展開」について二宮さんが解説した。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース