岡山への避難者や移住者向けガイドとして「子ども未来・愛ネットワーク(岡山市北区建部町、TEL070-5056-3808)」が発行する冊子「ちょっとこられぇおかやま」が4月から配布されている。
県内の祭りやイベント、特産物、不動産、子育てや医療に関する情報のほか、安心食材にこだわる飲食店、避難者支援を行う他団体などの紹介で41ページにわたる。制作に携わった10人のうち7人は避難者(うち1人はデザイナー、3人は編集者またはライター)のため、より避難者に近い目線での情報掲載とした。
同ネットワークは東日本大震災以降、福島県や東日本の子どもたちを放射能から守ろうと岡山県への避難者と地元有志が始めた会で、これまでも岡山への移住の受け入れや短期保養企画、交流会などを行っている。避難者の多くは、初めて岡山を訪れたという人ばかりで、地域の情報や同じような境遇の人たちとのつながりを必要としている。それらのニーズに応えるべく制作に踏み切ったという。代表の大塚愛さんは「この冊子を手に取った方が初めての岡山暮らしで不安な心が少しでも楽になるよう、出会いのきっかけや、つながりを増やす一助となれば。避難した人を元気づけたい」と話す。
配布は「全国避難者情報システム(総務省が実施)」の登録者で、岡山に避難、移住した人を対象に無料で、県が郵送で行っている。これから移住を考えている人や、岡山在住者には当会から300円で購入もできる。次号は在住者向け冊子を6月から制作開始予定。今回のページの一部と避難者の仕事の紹介、支援情報の募集、原発災害への理解を目的とした内容になるという。