レンタルカフェスペース「スペース金正館」(浅口市金光町大谷)が8月1日、オープンした。
金光教の門前町にある元食堂「金正館」を改装した同施設。食堂が閉店した後は、金光教の大祭の時に、休憩所として活用されていた。本通りの角にあり、大きな窓が並び、外から中の様子が見える。店内には2人用のテーブルなど全14席とカウンター越しに厨房(ちゅうぼう)がある。1日単位で利用でき、カフェやバーなど営業もできる。
浅口市のまちづくりを支援する「moko'a(モコア)」が運営する。代表の沖村舞子さんは、これまで神奈川・静岡・三重で古民家改修や古民家レストラン経営など、古い建物の活用に取り組んできた。2016(平成28)年から浅口市地域おこし協力隊を務め、市内全域でコミュニティー活動の支援を担当した。高齢者に対して移動サービスや買い物の拠点づくり、空き家を活用したイベントなど、地域課題の解決をサポートしてきた。
同協力隊の頃から大谷地区にも通っていた。沖村さんは「古い建物も地域資源。2018(平成30)年の夏、所有者から同建物を取り壊すことを聞き、『取り壊すのなら譲ってほしい』と伝え、建物を寄贈してもらった」と話す。同施設オープンに向け、地元のまちづくり団体、一般社団法人「大谷の会」の協力を得て、天井や土間をワークショップ形式で改修した。
これまでカフェ営業や持ち寄りの食事会、ワークショップの予約があるほか、今後は一日限定ショップ、勉強会、映画鑑賞会などの相談もある。利用者の利用目的により、価格やレンタル方法を対応する予定。沖村さんは「人が集い話し合える場があれば、また新しい何かが生まれる。利用者のやりたいことが実現でき、多様な人たちが関われる場にしていきたい」と話す。
10月末までは「お試し価格」でレンタルしている。カフェやバーなど厨房を利用する場合は1,000円(土曜・日曜・祝日は1,500円)、利用しない場合は500円(同1,000円)。利用時間は、9時~17時と17時~23時のどちらかから選べる。