誰でも投稿できる災害支援用語集サイト「サイガイペディア」を岡山NPOセンター(岡山市北区表町1)が開設して、2カ月がたった。
平成30年7月豪雨があった2018(平成30)年、岡山県内で多くの被害があった。岡山NPOセンターを事務局として岡山県社会福祉協議会と連携し、「災害支援ネットワークおかやま」を設立した。現在、災害支援を行う195団体が加盟している。
「災害支援ネットワークおかやま」では、週1回、加盟する団体による会議を行っているが、使う言葉が分からず、円滑に情報共有ができなかった経験から、用語集を作ることを企画し、3月10日にリリースした。支援を行うNPOなどの民間団体や行政職員が災害支援を始める際に専門用語や法律について、検索して誰でも閲覧することができる。
被災地で必要としているもの・ことと、提供できる団体や物資をつなぎ合わせることを「マッチング」と呼ぶことや、ボランティアスタッフを受け入れる「災害ボランティアセンター」からより被災地に近い場所でニーズを聞き円滑に活動をする拠点「サテライト・ブランチ」などを掲載している。基本用語・法律制度・アクター・仕組み・災害VC・避難行動・避難生活にカテゴリー分けし、約70語を現在、閲覧できる。
サイト内の用語は、登録すれば誰でも追加・加筆できる。現在掲載の用語は、「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)」(東京都千代田区)や「ピースボート災害支援センター」(東京都新宿区)などの協力で執筆した。4月8日・22日にはオンライン説明会を開き、全国から多くの人が参加した。被災地によって違う意味で使われる言葉や新たな支援制度を登録し、成長していく用語集にすることを目的としている。
岡山NPOセンターの詩叶(しかなえ)純子さんは「どんな人でも被災地や被災者の支援をすることができる。共通言語、共通認識が増えることで、何かあったときに役立ててほしい」と話す。