大福専門店「大福屋山月」(岡山市北区田町1)が5月14日、新商品「モチトッツォ」の販売を始めた。
1881(明治14)年創業のきびだんご店「山脇山月堂」が2月5日に出店した同店。店主によると、リアルなきびだんごを追求したところ大福に行きついたため、大福店出店を決意したという。
定番商品「きほんの大福」は、北海道産小豆のこしあんと備中小豆のこしあんの2種類を用意するほか、きな粉をまぶした大福と、日本茶を生産する「引両紋」(備前市吉永町)のかぶせ茶をふりかけた大福の2種類を用意する。
このほかに北海道産小豆のこしあんとクリームを入れた「クリーム大福」(230円)は、きな粉・かぶせ茶の2種類を用意。同商品のクリーム多めの大福をリクエストした常連客の声に応えて、「モチトッツォ」の商品開発を進めた。
見た目がイタリア・ローマの伝統菓子「マリトッツォ」に似ていることから「モチトッツォ」と名付けられた新商品は、クリームを通常の3倍使い、甘さを控えめにした。大福からクリームが露出するため少し硬めに調整したという。販売前に、同店のツイッターで商品名に困っているとつぶやいたところ、「あふれクリーム大福」「笑うクリーム大福」「クリームましまし大福」などが寄せられたが、「モチトッツォ」に決定した。
ゴールデンウイーク限定で販売する予定だったが、反響が大きかったため5月14日から「きな粉のモチトッツォ」を再販売することにした。26日からは「かぶせ茶のモチトッツォ」(以上280円)の販売も始めた。
専務の安部真良さんは「見た目のインパクトもあるが、味の一体感を重視している。クリームをたっぷり入れているので、ぜいたく感を味わってほしい。私はかぶせ茶の苦味とクリームの甘味のバランスが好き。男性にも薦めたい」と話す。
同店ではこれまで、柏葉で挟んだ「かしわ大福」(230円)、よもぎ餅を使った「よもぎ大福」(250円)、イチゴをのせた「イチゴクリーム大福」、マスカルポーネチーズクリームをかけた「マスカルポーネ大福」、チョコレートをかけた「チョコ大福」(以上280円)を期間限定で販売してきた。6月中には北海道バターを挟んだ「あんバター大福」(260円)を販売する予定という。
「コロナ禍で平日の贈答用よりも休日の自宅用が増えた。休日は50個以上用意しているが売り切れることも多い。季節のものやフルーツなどを使って大福のバリエーションを年間通じて挑戦していく。地元岡山の人に2度・3度と足を運んでもらえる店を目指している」と安部さん。
営業時間は10時~19時。火曜定休。