岡山県出身でオーストリア・ウィーン在住のピアニスト加藤さゆりさんが新レーベルを立ち上げ、「Sayuline(サユライン)」としてのデビューシングル「Do Lazy Output」を12月10日、配信する。
加藤さんは3歳でピアノを始め、1994(平成6)年に高校2年生でウィーンに短期留学をする。高校卒業後、ウィーンフランツ・シューベルト音楽院に入学。2002(平成14)年にウィーン・グスタフ・マーラ音楽院のジャズピアノ科に編入し、最優秀で卒業する。2017(平成29)年にポーランドのアンナ・ヤンターさんのメモリアルコンサートの音楽監督を務め、現在は幼児リトミック講師、ベースとドラムの2人とトリオとしての音楽活動も行う。
加藤さんは2010(平成22)年ごろから、これまでの音楽生活のアウトプットをする試みとしてDTMでインストゥルメンタル楽曲を制作してきた。今回、レーベル「オカメレコード」を立ち上げ、サユラインとしての音楽を発表する。
昨年から4度のロックダウンがあり、ライブ活動の中止が相次ぐ中、ドラム・パーカッションにラファエル・インファンガーさんを迎え、自宅で録音した。アレンジ、ミックス、マスタリング、イラスト、アートワークも全て加藤さんが手掛けた。
曲タイトルの「Do Lazy Output」は、「『気楽にいこう』と世界中の人に対して投げ掛けるつもりで付けた。新しいチャレンジをする自分に対しての言葉でもある」と加藤さん。「Do」と「動」を掛けていて、プロジェクト始動の意味も含ませた。
「歩きながら、ドライブしながらなど気楽に楽しんでほしい。ジャケットのオカメインコの鳴き声が曲中に収録されている。探してみてほしい」と話す。
オカメレコードでは、サユラインの6曲入りのミニアルバムのリリースを予定しているほか、別アーティストによる作品のリリースも検討している。「出身地の岡山市中区今在家の地名から引用して、レーベル名をザイケレコードにする案もあった。2009(平成21)年から日本に戻れていないが、岡山の人にも聞いてほしい」とも。