岡山後楽園(岡山市北区後楽園1、TEL 086-272-1148)で「御舟入(おふないり)跡」の改修が終わり、2月14日から一般公開が始まった。
岡山藩主、池田綱政(つなまさ)公が、岡山城から旭川を隔てた後楽園へ舟で渡る際に使用した舟着き場の跡で、年月が過ぎ土砂で埋もれていたが、2011年の調査で護岸(ごがん)石垣を確認。2012年より本格的な発掘を開始し、昨年から整備・改修を行っていた。築園当時の絵図とほぼ同じ位置に見つかった「雁木(がんぎ)」(舟を乗り降りするための石段)は13段あり高さ3.2メートル、舟が接岸する最下段は幅10メートルと広い。
広報担当の坂本美香さんは「藩主専用の舟着き場で格式の高さも感じられる。規模が大きく立体的で、ほぼ完璧な姿で残っており、ほかではなかなか見られない貴重な遺構。当時の雰囲気に思いをはせてみては」と話す。
園内南側にあり、見学には入園料が必要。3月2日は「後楽園・開園記念日」で入園無料。御舟入跡ではボランティアガイドによる解説を行うほか、餅つきや狂言、貝合わせ、備中神楽公演など多彩な催しを行う。
開園時間は8時~17時。入園料は、大人400円、65歳以上・小人140円。