「備中能楽講座」が10月22日、頼久寺(高梁市)で開催される。主催はつくぼ片山家プロジェクト。
観世流シテ方の能楽師で林家十四代当主の林宗一郎さんが、演目「殺生石」の背景や、能での表現方法などを解説する。
1958(昭和33)年に岡山後楽園(岡山市北区後楽園)に能舞台が再建される前、林さんの祖父が岡山で能の指導を始めた。祖父、父と引き継ぎ、現在は蓮昌寺(田町)、つくぼ片山家(倉敷市帯高)などで教えている。
林さんは「能は難しいという印象があるかもしれないが、予備知識なしでも楽しめる会にしたい。1人の役者が、追われるキツネと追う人の両役を演じるさまなど能の楽しさも伝えたい」と話す。
殺生石は、玄翁和尚が砕いたとき日本各地に飛び散ったとされている。化生寺(真庭市)には塚が設置されている。
林さん「演目は作り話ではあるが、元になった話がある。古人(いにしえびと)の知恵が詰まっているので、現代を生きる我々にもヒントがあるはず。解釈の仕方は人ぞれぞれでいい。自分に合った見方を見つけて楽しんでほしい」と参加を呼びかける。
開催時間は17時30分~19時30分。参加費は3,000円。要事前申し込み。