積読(つんどく)を持ち寄り、読むイベント「覚悟して本を読む日」が12月30日、岡山禁酒会館(岡山市北区丸の内1)で行われた。
岡山禁酒会館入り口に貼られた「覚悟して本を読む日」のポスター
主催は、ステージの企画・運営・装置などを手掛ける「ステージワークURAK(ウラック)」の岡山支社。同社のスタッフで、イベントを企画した三島知幸さんは、昨年11月に表町商店街で開催した「岡山大道芸」などのイベントプロデューサーをする傍ら、高校生から俳優業も行う。同イベントは、今回が初めて。
企画した三島さんは、2020年に就職活動をしたとき、自分で何をしたいかを選ぶのではなく、企業に選んでもらうという受け身な自分に気付き、生きづらさを感じたという。生きづらさを解消するために、能動的な行動の一つとして読書をするようになった。現在は、知人や先輩からお勧めされた本や古書店「ながいひる」(岡山市北区大学町)で偶然に出合った本など1カ月に約2冊のペースで読むようになったという。
三島さんは「同イベントを企画したきっかけは、読書をしたいと思いながらも、積読を増やすことも多かった。イベント開催をして、参加者と一緒に楽しんで読書したいと思ったから。読書から人生を能動的に生きられるように好循環にするきっかけとなるイベントとしたい」と話す。
当日、三島さんは10冊以上の積読を持参し、2冊を読み終えた。三島さんは「読書以外に選択肢のない時間は、読書に没入でき気持ちよかった。コスパ(コストパフォーマンス)やタイパ(タイムパフォーマンス)のような効率を重視されると聞くが、本当は時間をかけてじっくり何かをすることが重要だと、多くの人がわかっているはず。スマホをいつまでも見てしまうように、重要だと思っていても行動に移すことは難しい。読書イベントを一つのきっかけとして、いつもは受け身な自分でも能動的な時間を過ごせるようにしたい。今後は月に1回ペースで開催する予定」と意気込む。