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岡山で「もったいない祭り」 ものづくり企業10社がB品・廃番商品販売

「もったいない祭り」実行委員長の秋葉優一社長

「もったいない祭り」実行委員長の秋葉優一社長

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 B品や廃番商品などを販売する「もったいない祭り」が2月18日、ダイヤ工業(岡山市北区古新田)で開かれる。

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 同イベントは、ものづくりをする企業がどうしても出してしまうB品などを、説明しながら販売することで生まれた利益を社会に還元しようという取り組み。開催は今回が初めて。当日は、使用に支障のないB品と廃番品、通常商品を割引価格で販売する。

 開催のきっかけは、シルクやウールなど天然素材を使った肌着専門店「くらしきぬ」を経営するクラビズ(倉敷市阿知3)社長の秋葉優一さんが製造工場の見学に行った時、自然に還る素材で作られた商品が大量に廃棄される様子を見たことで、「サステナブル(持続可能)とは何か」を深く考えるようになったこと。

 同社では2021年夏から、使うことはできるが織る時に1本の線が入ってしまったB品など、問題がある部分を伝え定価で販売するようにした。同商品の売り上げの20%を豊島のオリーブ植樹などに使われる「瀬戸内オリーブ基金」に寄付している。同時に、衣類の穴あきなどを修繕する「ダーニングキット」を販売して、長く大事に使ってもらう取り組みも始めた。

 当日は、クラビズが製造販売する「くらしきぬ」とドライフラワー・スワッグ専門店「土と風の植物園」、サポーターやコルセットを製造販売する「ダイヤ工業」、動物用サポーター「anifull(アニフル)」、足袋型シューズの「岡本製甲」、オーダー靴ブランド「中山靴店」、バッグやリュックなどの帆布商品を手がける「倉敷帆布」、白桃と白桃商品を製造販売する「果樂」、総合観光農園「農マル園芸」、きびだんごメーカー山脇山月堂がプロデュースするカフェ「豆と餅」が出店する。

 秋葉さんは「利益の出る活動ではないが、使える商品を無駄にしない、利益を社会のために還元する、サステナブルな社会について一緒に考える企業が参加した。チラシは作らない、広告もほとんどしない。紙袋を持ってきてほしい。岡山に賛同してくれるものづくり企業がもっと増えて物を大切にする地域にしていきたい」と話す。

 売り上げの20%は、子ども食堂「水島こども食堂ミソラ」、フードシェア会などを開催する「ハルハウス」に寄付する。秋葉さんは「未来を作る子どもに寄付金を届けたいと思った。企業が社会課題に向き合うことは大切。しかしながら、中小企業の多い地方都市で、CSR(企業の社会的責任)を継続するのは思ったより難しい。利益を社会に還元する企業のブランディングにつながり、企業価値が上がる相乗効果のきっかけになってほしい」とも。

 開催時間は10時~17時。入場無料。スリッパなどの上履きが必要。

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