高校生の起業家精神を養うコミュニティー「オレンジ」のキックオフイベントが10月1日、ももたろうスタートアップカフェ（岡山市北区駅前町1）で開催された。

「オレンジ」キックオフイベントの様子

　挑戦心や創造力、リーダーシップなど起業家に必要とされる精神と能力を培う「アントレプレナーシップ教育」を岡山の高校生へ向けて推進するために結成された同コミュニティー。運営は岡山大学が中心となり、中高生と大人の対話の場を開くNPO法人「だっぴ」、フリースクールなどを開くNPO法人「無花果」が行う。

　今回のイベントは「無花果」が企画。学力だけではなく面接や論文、プレゼンテーションなどを通して、大学の「総合型選抜」を同教育の一つの目標に定め、対策方法の講座と個人相談会を開いた。

　当日は、岡山芳泉高校や岡山操山高校などの生徒15人が参加。慶応義塾大学に通う藤原歩美さんが講師を務めた。「まずは大学が求める学生像と自分の性質を知ること」「インターンシップやイベントの主催、コンテストへの参加など、学外で独自に行う活動が自己PRにお勧め」「大学の情報収集は『推し活』のつもりで徹底的に行う」など、実際に提出した書類などを見せながら伝えた。

　今後は、オンラインでの交流や、毎週木曜に「無花果高等学園」（奉還町2）でコミュニティースペースを開放するほか、県内の高校での講座、一般参加可能なイベントを予定している。

　藤原さんは「中学時代を不登校で過ごし、通信高校へ通っていた私が大学へ入学できたのは、総合型選抜の入試制度があったから。起業したい人に限らず、やりたいことがわからない人、やりたいことがあるけど一歩踏み出せない人に来てほしい」と呼びかける。