
ピザ店「TRONC(トロン)」(岡山市北区本町9)が2月6日にオープンした。
店主の森永勝さんは、東京のピザ店「BELLA NAPOLI(ベッラ・ナポリ)」(東京都江東区)に勤めた後、2013(平成25)年に岡山でピザ店「Duomo(ドゥオモ)」(錦町)を立ち上げた。約2年前から同店の向かいのビル1階のテナントを使わないかと声をかけられ、自らの店として同店を開いた。
ピザ窯は、修業先だったベッラ・ナポリと同様、約200年間にわたりピザ窯作りをする一族のエルネストさんが製作したもの。3カ月かけて船で運んだ石などと、ベッラ・ナポリの窯作りの際に使ったナポリ・ベスビオ山の火山灰などから作った素材であるコンクリート・ポッツォラーナを使い約2週間かけて作り上げたという。
森永さんは「10年以上前から欲しかった窯を作ることができた。ドゥオモでは誰でも楽しめるにぎやかな店を目指してやってきた。おかげで多くのお客さま、スタッフ、つながりが、木の幹が少しずつ年輪を重ねるように成長することができた。窯だけではなく、料理、接客、店内の調度品など手仕事をテーマにしている。まきの燃える様子を見て、聞いて、ゆっくりと過ごせる店にしたい」と話す。
ピザは、吉田牧場のモッツァレラチーズを使ったマルゲリータなど定番からまき火で焼いたハリイカを墨ソースとカラスミをかけた「ネーロ」、ピザの耳の部分までチーズをトッピングした4種のチーズピザ「クアトロ メルティ」、リンゴのカラメリゼとコンポート、ミルクジェラートをのせたドルチェピザ「メーラ」などをそろえる。
このほか、スープ、魚、肉、パスタ、ピザなどから成る「今夜のおまかせ料理七品」(6,000円)を用意。谷本牧場の谷本牛、岡山吉備ポークの自家製ソーセージなど、まき火で焼くメニューも提供する。
「一文字うどんの石臼でひいた小麦粉『せときらら』を使うなど、なるべく近くで取れた食材を使っている。おかませでは、5センチほどのピザを提供することで多くの味を楽しんでもらえるようにしている。おまかせはコースと違い、追加でリゾットやデザートを食べられる余白を作り、自由な発想で楽しんでもらえれば」とも。
ドリンクは、カワズブリューイング、「JIMOTO BEER86」の「#9瀬戸内ホワイトエール」、コチブルワリーなどのクラフトビールや100種以上のワインをそろえるほか、フルーツハイボール、レモネードやジンジャーエールなど自家製で提供する。
店名の「トロン」は、木の幹を意味するナポリ語から。「みんなで育ててくれた木の幹を、もっと太くしていけるようにと名付けた」という。
営業時間は17時~23時(金曜・土曜は24時まで)。月曜定休。