大会公認の「お掃除ランナー」が11月9日に行われる「おかやまマラソン2025」で初めて出走する。
同大会は、2015(平成27)年にスタート。岡山県総合グラウンド体育館(シゲトーアリーナ岡山)前をスタートして、陸上競技場(JFE晴れの国スタジアム)でフィニッシュするフルマラソン(42.195キロ)とファンラン(5.6キロ)を行う。フルマラソンの定員は1万5000人。
お掃除ランナーとして出走するのは、岡山出身の中見真康さんと大阪府在住の宮路胤哉さん。中見さんは、2013(平成25)年から街のごみ拾い活動をするNPO法人「グリーンバード」に参加。2015(平成27)年、おかやまマラソンで初めてフルマラソンを走り、マラソン中にごみ拾いをする宮路さんと出会う。宮路さんに憧れ、2016(平成28)年、グリーンバードのメンバーと共に「カップはゴミ箱へ」のゼッケンを背中につけ、初めてごみ拾いしながら走った。おかやまマラソンでのごみ拾いランは今回10回目。
中見さんは「初めてのごみ拾いランナーとして走った時は、分別もできず4袋しか拾えなかった。膝や股関節を痛めてしまい、そこからシコ踏みをするなど体を痛めないトレーニングを始めた。毎年約2回のごみ拾いランをするほか、ランニングチーム『IG(インスタグラム)岡山』で練習するほか、土日だけで月間約140キロのランニングと毎日のウエートトレーニングをしている」と話す。
拾うごみは、ランナーがポイ捨てした紙コップ、エナジージェルや飴(あめ)、ロキソニンのごみが多い。このほかに日常的にポイ捨てされたタバコの吸い殻なども拾って走るという。中見さんは「ごみ拾いは約14キロ地点の給食辺りから始める。2018(平成30)年の大会では紙コップで道が白くなっていたが、最近はランナーのポイ捨ては大きく減った。5時間30分くらいに約40キロ地点の新鶴見橋に到着し、普段、掃除することのできない中央分離帯などごみを拾う」と話す。
給食は、廣榮堂の「スポーツきびだんご」「白桃きびだんご」、全農岡山県本部のシャインマスカット「晴王」と「岡山県産千両なす浅漬け」、大手饅頭伊部屋の「大手まんぢゅう」のほか、今年から白十字の「高原ブッセ」、岡山木村屋の「酒種桜あんぱん」、宗家源吉兆庵の「あん万十」、果実工房の「フルーツコラーゲンゼリー」、せとうち寿の「シャインマスカットラングドシャ」、岡山県青果物販売の「おかやま桃子・倉敷レモンじゅれ」、竹久夢二本舗敷島堂の「夢二」を提供する。
中見さんは「グリーバードでのごみ拾いと同じく、地元岡山への愛情からごみ拾いをしている。特にマラソン大会関係者に対しての感謝の気持ちを持ってごみを拾う。お掃除ランナーはいなくなる方がいい。どの街よりもきれいなマラソン大会であり、どの街よりもきれいな岡山であってほしい」とも。
 開催時間は8時45分~14時45分。