岡山県立美術館(岡山市北区天神町)で現在、企画展「伊達政宗と仙台藩」が開催されている。
仙台市博物館との交流事業として、伊達政宗や仙台藩に関する資料121点を展示する同展。伊達家と岡山の池田家とが交流していた様子を示す手紙、仙台藩所蔵の羅紗(らしゃ)でできた陣羽織、江戸時代に描かれた絢爛(けんらん)なびょうぶ図などの美術品を展示している。
仙台藩は慶長遣欧使節(けいちょうけんおうしせつ)をスペイン、ローマに送っていた。絵画「支倉常長(はせくらつねなが)像」などユネスコ世界記憶遺産に登録された3点を合わせた国宝6点も展示。ほとんどが岡山では初めての展示となる。
約1週間の展示期間中に約6000人が訪れ、通常より男性比率が高いという。「伊達政宗の歴史ファンが多いからか。鮮やかな赤や黄色をあしらった陣羽織やハート型の文様など、デザイン性が高い。歴史ファンにはもちろん、美術ファンにも見ていただきたい」と学芸員の福冨幸(こう)さんは話す。
甲冑(かっちゅう)体験やフロアレクチャーをはじめ、オリジナル茶菓子を用いた呈茶席、尺八とフルートの演奏会などを予定。物販コーナーでは、岡山県出身の武将画家正子公也(まさごきみや)さんのイラストパネルも展示している。
開館時間は9時~17時。月曜定休(8月15日は開館)。観覧料は、一般=1,200円、65歳以上=1,000円、大学生=700円、小・中・高校生=300円。8月28日まで。