岡山市の西大寺(岡山市東区西大寺中3)で2月18日、西大寺会陽(えよう)が行われた。
夜10時、まわし姿の男性約1万人が、本堂の御福窓から住職が投げ入れる2本の宝木(しんぎ)を取り合う。無事に宝木を持って出られた人が今年の福男となる。参加者はまわし姿であることから「裸祭り」と呼ばれている。昨年3月、国の重要無形民俗文化財に指定されている。
同寺によれば、500年以上前の室町時代、旧暦の1月14日に行われていた修正会(しょしゅうえ)で守護札を配っていた。同札をもらうと福を授かるといわれ、取り合いになるほどだった。多くの人が詰め掛けるようになり、札は木でできた宝木に変わり、体の自由を得るために裸になったという。1962(昭和37)年からは2月の第3土曜に開催されるようになった。
同祭りは19日前に安全祈願を行い、宝木を削る道具を磨くところから始まる。14日間にわたり10人以上の僧侶がお祈りを繰り返した後、当日を迎える。当日、本堂の様子を動画でライブ配信した。
参加者は、高校生、大学生、企業、会陽のためのグループ。外国人参加者も増え続けている。