きびだんごなどで知られる和菓子店「廣榮堂」(岡山市中区藤原)が10月9日、「元祖スポーツきびだんご」を発売した。
同商品は「元祖きびだんご」10玉入りシリーズの第7弾。2年前に始まった「おかやまマラソン」の給食として「エナジー海塩きびだんご」を支給してきた。塩分多めで熱中症対策などを考慮した味がランナーに好評で、販売の問い合わせが多数あったという。「スポーツを楽しむ全ての人をサポートしたい」という思いから商品化に至った。
ミネラル成分、スポーツ中の動きをサポートするアガロオリゴ糖を配合し、レモンの香りを付けた同商品が完成し、体育の日に販売を開始した。10玉入り410円、岡山、倉敷、福山市の直営8店で扱う。
パッケージのデザインは従来の商品と同じく五味太郎さんが担当。水色を背景に、塩の結晶からイメージした白い丸顔に正方形の口をあしらったキャラクターの通称「けっしょうくん」をメインに配置し、桃太郎・サル・イヌ・キジのイラストを掲載。個包装紙も水色をベースに一玉に一つずつ桃太郎にちなんだキャラクターのイラストをプリントしている。
同商品は11月12日、おかやまマラソンで17キロ付近の第5給水所、25キロ付近の第8給水所で給食としてランナーに支給される。11日と12日、スタート・フィニッシュ会場の岡山県営グラウンド内で同商品と大会ロゴマークなどをプリントしたおかやまマラソン限定の「チャームきびだんご」(15玉、900円)も販売する。
同社製販一体製造チームサブリーダーの岡崎光昭さんは「ランナーからの要望が思いのほか多く、期待に応えてスポーツをする人においしく食べてもらえるきびだんごの研究を重ねてきた」と話す。社長室の津崎美子さんは「マラソンだけでなくスポーツをする人が求めていることを聞いて、スポーツを楽しむ人のための商品に仕上げられた」と話す。
同社は1856年に創業し、161年目を迎える。初代の武田浅次郎がキビの粉を主材料にしたきびだんごを改良し、もち米に上白糖と水あめを混ぜて求肥(ぎゅうひ)を作りキビの粉で風味を付け、現在のものとほぼ同じ製法を完成させた。