禁酒会館ギャラリー(岡山市北区丸の内1)で10月27日、「手まり展~91歳の作家が、94歳の建物で~」が始まった。
1926(大正15)年生まれで現在91歳の内山美智子さんが、仲間たち5人と作った「手まり」作品300点以上を展示する同展。
内山さんによると、12歳の時に祖母から手まりの作り方を学び、30年以上洋裁の仕事に打ち込んだ後、定年後の生きがいとして、高島公民館(岡山市中区国府市場)で希望者に手まり作りを教えてきたという。展覧会を開くのは今回が初めて。
手まり作りは、和紙を球状に丸めた物やスチールボールに糸や綿を巻きつけて「土台まり」を作成後、サクラ、ウメ、ショウブ、ヒマワリ、ツバキなど季節の花の模様など縫っていく。完成までに3日~数週間掛かるという。
内山さんは、ひな祭りの時には天井からつるす『吊り手まり」を飾ったり、出産祝いに麻の葉模様の手まりを贈ったりする習慣があったという。今の若い人にも手まり文化に触れる機会を作りたい。玄関に花を生けるように、季節ごとの手まりを置けば部屋も華やかになる」と話す。
「渦を巻いている模様に真っ直ぐ飛ぶトンボを刺しゅうした手まりは数週間掛けて作った自信作。海外へのお土産として喜ばれたこともある」とほほ笑む。
会場では、ストラップ型の手まり(700円)や、大小さまざまな手まり(2,000円~4,500円)の販売も行う。
開催時間は10時~17時。入場無料。10月29日まで。