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岡山のバーテンダー、児童養護施設で「出張バー」 職業体験通じ進路のヒントに

バー・コントワールの園田浩也さん

バー・コントワールの園田浩也さん

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 岡山市内のバー「コントワール」(岡山市北区磨屋町1)の店主・園田浩也さんが2月27日、プロジェクト「児童養護施設×バーテンダー」をスタートした。

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 園田さんは2006年に同店を開業、2012年ごろに出張バーを始めた。満月の日周辺の土曜日に西川緑道公園で開催される「満月BAR」をはじめとする街なかでの営業を通して、少しずつ「自分のことだけでなく社会のことが良くなること」を考え始めたという。昨年1月から、「コントワール風・長島のお話」と題して国立ハンセン病療養所「長島愛生園」について学芸員と共に話をするイベントを開いている。

 昨年10月に初めて児童養護施設の出張バーを行った。児童養護施設とは、主に保護者のいない子ども・虐待を受けている子どもを擁護し、自立を援助する施設。当日は、子どもに囲まれてノンアルコールカクテルを作った。バーテンダーという仕事を知ってもらうきっかけとなった。18歳になり高校卒業をすると施設で暮らせないことを知る。

 自身の子どもと過ごす時間を思い出し、親と共にする時間が少ないことは社会に触れる機会が極端に少なくなると感じていた。18歳という早い段階で多くの決断を迫られる。「職業体験という関わり方で多くの職業・多くのすてきな大人との接触機会を作れないか」と考えたことが始まりだったという。

 今年は5月と10月に開催を予定している。5月は、ピザの移動販売「PIZZA cotarou」とイラストレーター「shinPo mai」さん、世界を一周した武田悠佑さん・小倉恵美さん夫婦と一緒に施設を訪れる。参加する大人は今後、子どものリクエストを参考に決めていく。併せて「施設のスタッフにもゆっくりした時間を届けたい」とも考えている。

 園田さんは「バーテンダーはプロのサービスを提供する職業。店内では音楽、明かり、匂い、声のトーンまで目に見えないものを売るのが仕事。この気遣いや心遣いを社会に役立てたい」と話す。

 クラウドファンディングサイト「FAAVO」で現在、プロジェクトの資金を募っている。

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