コーフボール日本代表の田中千智選手が7月28日、岡山市内の小学校体育館で世界選手権直前練習を行った。
1902年にオランダで誕生し、現在69カ国で競技されているというコーフボール。男女4人ずつ8人でチームを組み、バスケットボールのゴールより50センチ高い場所にあるカゴにボールを入れて得点を競う。バスケットゴールのようにボードがないため、裏側からもシュートができる。ボールの大きさはバレーボールと同じ5号で、ドリブルは禁止。1試合10分間を4回に分けて行う。
日本代表チームの世界選手権大会出場は2003(平成15)年以来、16年ぶり3回目。昨年アジア・オセアニアコーフボールチャンピオンシップ2018で5位に入賞し、今回、南アフリカ共和国・ダーバンで開催される「IKF・ワールド・コーフボール・チャンピオンシップ2019」出場を決めた。男性選手8人・女性選手6人が日本代表チームで出場する。岡山コーフボール協会からは田中さんが選ばれた。背番号は1番。
田中さんは、岡山での強化チームを作るため2016(平成28)年長崎から岡山に移住。東京のチームにも所属していたことがあったが、世界で戦うことを目標に岡山にやって来た。バスケットボールのようにシュートを打つ人、アシストする人、こぼれ球を拾う人などボジションはあるが、田中さんはどのポジションでもこなす。
グループ予選は、現在世界ランク5位のドイツ(1日)、8位のポルトガル(2日)、15位の南アフリカ(3日)と対戦する。24位の日本はこれまで世界選手権大会で勝ち星がなく、格上との戦いとなる。田中さんは「まずは初勝利を手にしたい。どの試合も全力で向かうが、南アフリカになんとか勝って決勝リーグに進みたい。決勝リーグに上がれれば、おそらく台湾と戦うことになる。台湾には日本のコーフボールを強くしてくれた恩がある。しっかり戦って恩返しがしたい」と話した。
田中さんは毎週土曜に5時間、日曜に3時間の練習を行っている。「まだまだマイナースポーツだが、多くの人に知ってもらいたい。岡山での競技人口も増やしたい。世界で活躍する選手が出る可能性もある」と話す。