「子どもにホームレスをどう伝えるか?~いじめや襲撃をなくすために~」が8月31日、コットン古都夢(岡山市北区出石町1)で開かれる。主催は「女たちのおしゃべり会」。
「女たちのおしゃべり会」は戦後70年の2015(平成27)年に、慰安婦問題の活動する岡山大学名誉教授の石田米子さんが10歳の頃、疎開先の新潟で描いた絵日記を見ながら話をする会としてスタートした。社会を変える女性、憲法70年、ハンセン病などをテーマを変え月に1度開催。今回で51回目となる。
今年のテーマは多様性。「ホームレス問題の授業づくり全国ネット」の代表理事・北村年子さんを講師に迎える。大阪・釜ヶ崎(現在の大阪市西成区今宮町)で路上生活者に声がけをするため子どもたちとの夜回りの経験や、著書「大阪・道頓堀川ホームレス襲撃事件-弱者いじめの連鎖を断つ」の執筆もしている。
主催者の一人・市場恵子さんは、岡山理科大学などで社会心理学他の講師を務める。市場さんは「学生も大人も、知らないうちに植え付けられた偏見を信じて生きている。ホームレスは、個人の問題だけではなく社会の問題であり、いつ自分もなるかもしれない」と話す。
ホームレスの自立支援をする雑誌「ビッグ・イシュー」の販売員・小谷秀秋さんがゲスト。350円の雑誌を170円で仕入れ、路上販売し利益を得ている。小谷さんは、天満屋岡山本店横・アリスの広場前で販売している。ホームレス経験や日頃感じていることなどを話す予定。
市場さんは「ホームレスは岡山にもいる。ネットカフェ難民や居場所のない若者も同じく孤立し、偏見からつらい思いをしていることもある。大人が正しいことを知り気付くことで、子どもに正しく伝えられる」とも。
会では講師やゲストの話を聞くだけでなく、お茶を飲みながら思っていること、感じたことを話せるようにしている。胸の奥にためないで話せる場になるように心掛けているという。
開催時間は13時30分~16時30分。参加費は1,000円(学生・障がいのある人・避難移住者・シングルマザーは500円)。