3密を避けて新しい生活様式へ!

食べる 暮らす・働く

給食で使われなくなった野菜 岡山・赤磐のイタリア料理店が農家から買い取り

給食で使われなくなった野菜を買い取り料理を提供するイタリア料理店「E-Flat(イーフラット)」店主の藤原祐哉さん

給食で使われなくなった野菜を買い取り料理を提供するイタリア料理店「E-Flat(イーフラット)」店主の藤原祐哉さん

  •  
  •  

 岡山県赤磐市のイタリア料理店「E-Flat(イーフラット)」(赤磐市)が小・中学校の休校で給食に使われなくなった野菜を農家から買い取り、料理を提供している。

イタリア料理店「E-Flat(イーフラット)」が買い取った小・中学校の給食に使われなくなったニンジン

 2015(平成27)年2月にオープンした同店。赤磐市内の約30軒の農家から、見た目や大きさが理由でスーパーなどに売れなくなった野菜を買い取り、料理を提供している。野菜は全て赤磐市で生産されたものを使い、その他も100%地産地消を目指している。

[広告]

 政府が発表した「新型コロナウイルスの感染予防対策、拡散防止のための小中学校などの休校要請」があった次の日、いつも仕入れをしている農家と「給食に使われる予定だった50キロのニンジンが余ってしまった」という会話になった。通常、1週間に使うニンジンは約1キロだったが、買い取ることにしたという。他の農家からも、ダイコン30本、レモン100キロ、ホウレン草50束も買い取りした。ニンジンはスープ、レモンは米麹(こうじ)を使いシャーベットを作る。

 店主の藤原祐哉さんは、津山東高校の調理科を卒業後、東京都内の日本料理店、イタリア料理店で修業した。2013(平成25)年、イタリアへ行くが、「日本人は使いやすい、便利な食材を選ぶ。賞味期限を見て棚の後ろから取っていく自己中心的な人が多い」と目当てとした料理店では働かせてもらえなかった。藤原さんは「はっとさせられた。料理人は、生産者が作った食材をどうやっておいしい料理するかを考えるもの。料理人から野菜のオーダーを出すのではなく、農家から届いたもので料理を組み立てていく」と話す。

 地産地消を進めた結果、卵と乳製品を使わなくなったという。チーズは使わず、地元酒造メーカーの酒かすを使う。生クリームは使わず、油揚げ店の白みそを使う。チーズも生クリームも卵も使わない「マロンかぼちゃのカルボナーラ」(1,280円)や、チーズを使わないピザ「クワトロフォルマッジ」(1,580円)、チーズを使わない「豆乳チーズケーキ」(580円)なども提供している。

 藤原さんは「形が悪いだけで捨てられてしまう野菜を無くしたい。料理人ができることの一つだと思う。フードロスを無くし、地産地消を徹底すると、ビーガンやハラルのように、多くの人に食べてもらえる体に優しい食事が提供できるようになった。生産者に助けられ、一緒に料理を提供している」と話す。

 現在も同様に困っている農家、食材があれば募集している。店内には、野菜の直売所を設け、提供している料理に使っている食材を買うこともできる。

 営業時間は、ランチ=11時30分~15時、ディナー=18時~21時。ランチは火曜休、ディナーは月曜~木曜休。