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岡山で「コミュニティフリッジ」 生活困窮者に食料品・日用品を24時間無償提供

一般社団法人北長瀬エリアマネジメントの新宅宝さん

一般社団法人北長瀬エリアマネジメントの新宅宝さん

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 「北長瀬コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)」が11月18日、JR北長瀬駅前のブランチ岡山北長瀬(岡山市北区北長瀬表町2)でスタートした。

北長瀬コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)1

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 コミュニティフリッジとは、仕事の事情や離婚、介護などから生活に困難を抱える人に、食料品や日用品を無償提供する取り組み。ブランチ岡山北長瀬内の駐車場付近の倉庫に冷蔵庫・冷凍庫を設置し、24時間いつでも取りに行くことができる。

 岡山市と岡山市社会福祉協議会が共同で配信する「おかやま親子応援メール」には、約1600世帯の児童扶養手当受給世帯・就学援助世帯が登録している。そのうち希望者など、約200人に提供する。

 同事業は、商業施設「ブランチ岡山北長瀬」内にあるコミュニティスペース「ハッシュタグ」の運営などを行う一般社団法人北長瀬エリアマネジメントが主催する。事業に共感した業務用冷蔵庫などの製造・販売を手掛けるフクシマガリレイ(大阪市西淀川区)が、約400リットルの冷蔵庫と800リットルの冷凍庫を提供し、ブランチ岡山北長瀬を手掛ける大和リース(大阪市中央区農人橋2)が冷蔵庫を置く倉庫を提供している。

 利用者は、電子ロックをスマートフォンで解除することができ、24時間好きな時に取りに行ける。食料品・日用品を提供する「フードプレゼンター」も登録制で、個人でも企業でも現物を持ち込める。

 物品は、未開封で消費期限内の食品、未使用の日用品をお願いしている。ウェブサービス「スマートサプライ」を活用し、購入したものを寄付することができる仕組みも使っている。具体的には、真空パックの食品、菓子、調味料、缶詰、冷凍食品、ハムやノリなどの贈答品、コーヒーや紅茶、石鹸、洗剤、シャンプー類、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、マスク、衛生用品、文具、おもちゃなどの寄付を募っている。

 北長瀬エリアマネジメントの新宅宝さんは「新型コロナウイルスの影響で生活困窮者は、これまで以上に苦しい思いをしているのではないかと心配。お互いさまの気持ちを大切にして運営していきたい。今後、倉庫内には、メッセージボードを設置して、物品を持ってきた人からのメッセージ、もらっていく人のメッセージを見える化して、心のキャッチボールが生まれることを期待している。スーパーや小売店、企業の協力を今後も募っていきたい」と話す。

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