「おかやまSDGsフェア2023」が8月2日・3日、岡山コンベンションセンター(岡山市北区駅元町)で開かれた。
コオロギファーム「陸えびJAPAN」の食用乾燥コオロギの昆虫食
岡山地域のSDGsの取り組みを集め、学びと交流を目的として、「ついちゃったかも導火線」をキャッチコピーに初めて開いた同イベントには約4800人が来場した。岡山経済同友会、岡山商工会議所、岡山大学、岡山NPOセンターなどで実行委員会を構成し、岡山大学DS(データサイエンス)部のメンバーが企画運営に加わった。
当日は、岡山NPOセンターが、「西日本豪雨から5年、子どもたちと共に災害支援を考える」をテーマにシンポジウム行ったほか、アフリカ布を使ったフェアトレード商品をセネガルで縫製し販売する「ジャムタン」と就実高校・中学校とのコラボ・ファッションショーを行った。
ゲストトークとして、服から服を作る事業やペットボトルからペットボトルを作る事業を手がける企業「JEPLAN」(神奈川県川崎市)の岩元美智彦会長が「みんな参加型の循環型社会」と題して講演したほか、ガーナでカカオ工業を経営し、チョコレートブランド「MAAHA CHOCOLATE」を展開する田口愛さんが「世界に目を向け、一歩を踏み出すには?ガーナのチョコレート工場長が語る、行動力の身につけ方」と題し講演した。
会場には、「地域」「地球」「産業」「人」のテーマに分け145のブースが出展した。コオロギファーム「陸えびJAPAN」(吉備中央町)は食用乾燥コオロギなど昆虫食を販売、全国農業協同組合連合会岡山県支部は瀬戸内市のカキ殻を稲田にまいて作った「里海米」を提供、コノヒトカンはフードロスとなる食材を使った缶詰を、SGSGは廃棄処分される白桃を使った「白桃ミルクジェラート」を販売した。
このほか、発達障がいや知的障がい、精神障がいの特性のある人がパニックを起こした際に心を落ち着かせるスペース「カームダウンスペース」をオーエム機器が設置。岡山ダイハツ販売が手がける次世代型電動車いす「WHILL」をベースに岡山大学DS部の石川晃太朗さんが共同で開発した障がい物を避けて走行する車体のデモンストレーションなども行われた。
岡山理科大学のブースでは、淡水魚も海水魚も飼育できる好適環境水を使った金魚とフグの水槽を展示。橋本財団のブースでは、ミャンマーでマイクロファイナンス事業などを行う「ワラム」(東京都中央区)が福祉業界で働くミャンマー人の働き先を募集した。
飲食コーナーでは、備蓄食を使ったプレート、ヘルシー弁当を食べることで開発途上国の古井戸を支援できるランチ、フードロス削減と障がい者雇用をテーマにしたうどん・カレーなどを提供した。