岡山県美作市にあるNPO法人山村エンタープライズの「人おこしシェハウス」(美作市田殿)で6月10日、オープンシェアハウスが開かれる。
同法人の活動は、2011年に美作市の地域おこし協力隊として移住してきた藤井裕也さんが2012年からスタートし、2015年にNPO法人化した。藤井さんは「地域おこしをしている間、将来に不安を持ち引きこもり生活をする若者に出会った。一緒に草刈りをし、地域の人たちと関わりを持つ中で彼は自立した。地域おこしとともに『人おこし』をしようと始めた」と振り返る。
現在は札幌・千葉・宮崎など全国から10人以上が同シェアハウスに移住。住む場所、仲間、仕事、趣味を準備し、地域活動を通して対外的なコミュニケーションを養っていく。これまで介護職、製造業、ユーチューバーなど10人以上の人が自立して退去したという。
シェアハウスには18戸の個室とシェアリビング、シェアキッチン、スタッフの管理人室がある。隣に同法人の事務所があり、共同で使う農園も用意する。当日は人おこしメンバーによる音楽ステージをはじめ、ランチやドリンクを提供。シェアハウス周辺散策ツアーも開催する。
藤井さんは「引きこもりになってしまう人も地域おこし協力隊も資本主義社会のスピードの速さや競争から逃げ出した人たち。新しい自分の価値観を見つけられれば生き生きと暮らすことができるはず」と話す。
開催時間は11時~15時。入場無料。