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岡山・被災地にもサンタクロースがサプライズ訪問 サンタが来ないと心配の声も

サンタクロースと秦野翼さん(右)

サンタクロースと秦野翼さん(右)

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 NPO法人チャリティーサンタのスタッフがサンタクロースとなり、12月24日、約130軒の家庭にプレゼントを届ける。

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 同団体は2008年にスタートし、23都道府県・34支部に発展し、岡山支部は今年10周年を迎えた。クリスマスイブの夜にサンタクロースに扮(ふん)したボランティアが、事前に依頼のあった家庭にプレゼントを持って訪れる。依頼時に家庭からは渡すプレゼントと3,000円の寄付金を預かる。寄付金は被災地や貧困家庭、発展途上国の支援などに使われる。

 昨年は、岡山県内の約80軒の家庭に届け、今年は平成30年7月豪雨で被災した岡山市平島地区、倉敷市真備町、総社市など被災した家庭約60軒にも訪れる。依頼のあった家庭からは「お家が代わったから、サンタさんが来てくれないと子どもが心配している」と声もあったという。

 被災地から依頼した家庭には、一般の人が書店で寄付した新品本をサンタが子どもたちに届ける。依頼者からは事前に子どもに伝えたいことをサンタクロースに伝えておき、サンタクロースが褒めてあげたり応援したりするという。大学生の頃から9年間、活動している秦野翼さんは「今年は子どもたちもたくさん我慢をした年だった。よく頑張ったねと褒めてあげたい。サンタクロースを通して、子どもに思いを伝える家族のうれしそうな表情を見られると、私も幸せに感じる」と話す。

 ボランティア・サンタクロースは、振る舞いやゆっくりとしたしゃべり方など約3時間の研修を受ける。最近は、大学生や社会人だけでなく、年配の人の参加も多い。子どもだけでなく、依頼家庭の全員が笑顔になる瞬間はサンタクロースの醍醐味(だいごみ)だという。秦野さんは「子どもたちが大人になった時、きっと親への感謝する瞬間がくる。幸福感とその連鎖をつくることができるすてきなボランティア」と話す。

 今年最後のチャリティーサンタの講習会は12月22日に開催。同NPOでは、サンタクロースとサポートサンタを引き続き募集している。

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