山地真美「音土産(おみやげ)プロジェクト」お披露目会が3月24日、岡山県総合グランドクラブ(岡山市北区いづみ町)で開かれる。
情景描写ピアニストの山地さんは岡山大学法学部を卒業後、幼少期から習っていたピアノで生きていくことを選ばず、就職活動をしていた時出合った本から、芸術やエンターテインメントだけでない音楽の可能性を感じ、上京し専門学校で音楽を学ぶ。クラッシック音楽を学ぶ中で、自分を押し殺してヨーロッパの表現をすることに違和感を覚えるようになったという。日本の音楽を日本人の表現で世界に伝えることに注力するようになった。
即興音楽を始めた頃、自分の中の情景を音に変換しようとすると浮かんでくるのは生まれ育った岡山の景色だったという。岡山の映像を見せながら演奏することを東京で始めた。その後、岡山観光特別大使を務め、オカヤマアワード2018特別音楽賞を受賞した。
同イベントでは、3つ企画から成るプロジェクト概要とクラウドファンディングについて、トークショーと演奏を予定している。
ドローンによる空撮と山地さんの即興演奏で日本各地の情景を残していく「浮世音(うきよね)」企画は、浮世絵が現代でも海外でも知られているように、日本らしさを伝えていく活動。岡山では大山展望台、宇野港など22カ所で撮影され、上海や尾道・千光寺など含む全29カ所が映像化されている。リクエストを募集し2020年8月までに100本を目指している。
地域の歴史、歴史上の人物などを音楽で聞く日本版オペラ「音物語」企画は、これまで岡山ゆかりの人物、雪舟、山田方谷、宇喜多秀家などを題材に演奏された。過去の出来事を現代・未来に伝えていく。
地域の人と共に奏でる「100人オケ!」企画は、西日本復興応援ソング「つなごう」は、約20人の参加者と共に牛窓・オリーブ園の展望台で撮影された。
今年1月に岡山市・サンホセ市姉妹都市締結50周年記念でコスタリカに訪れた時、日本の魅力を伝えるだけでなく、日本人の感性を世界の人が感じに学びに来るようにしたいと思いが高まったという。
クラウドファンディングでは、山地さんが住み外国人を受け入れる築100年の古民家にピアノを購入する計画を進めている。「ピアノにはメッセージやペイントすることで、つながりを残していける象徴となる」と話す。4月29日まで。