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岡山・建部町でジビエレザーを使った商品開発 靴工房とのコラボも

「建部獣皮活用研究所」の頼本徹さんとちひろさん

「建部獣皮活用研究所」の頼本徹さんとちひろさん

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 「建部(たけべ)獣皮活用研究所」が現在、ジビエレザー商品の事業拡大に取り組んでいる。

 同研究所は、2016(平成28)年に岡山市北区建部町に移住した頼本徹さん、ちひろさん夫妻が運営している。代表で妻のちひろさんは、東京でアパレルメーカーなどに勤め、服飾企画やリメークの経験がある。2011(平成23)年、東日本大震災をきっかけに東京都内から京都へ引っ越し、2度目の出産を控え岡山へ引っ越した。夫の徹さんは、建部町の地域おこし協力隊を3年間務めた。

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 建部町のある中山間地域では、鳥獣被害は深刻化しているという。ちひろさんは「育てたトマトを全て食べられてしまったこともある。毎日のように、家の前でイノシシを見かけるなど、かなりカルチャーショックを受けた」と話す。対策も取れていて、年間約200頭のイノシシ・シカが捕獲され、精肉販売やジビエレザーとして商品化されているが、ほとんどは廃棄されているという。捕獲された命を大切にするためにも、自分たちの技術を生かしたジビエレザーを使った商品開発を始めた。

 材料となるレザーは、美作(みまさか)・新見(にいみ)・足守などの食肉加工施設からだけでなく、建部町の猟師から仕入れることもある。商品になるまでの工程はまず、捕獲されたシカやイノシシをつるして、皮をはぐ。肉を販売することを目的とした猟師は皮を切ってしまうことも多く、大きな皮を取れないこともあることから、徹さんが手伝うこともあるという。皮の裏側に残った肉や油を、両手包丁を使いそぎ落とす。水分がなくなるまで乾かし、植物タンニンに漬け込み、なめす作業をする。なめすことでつやが出て、防腐にもなるという。その後、染色、縫製を行う。

 商品は、赤・青・黄・緑・茶・黒・ナチュラルの7色のキーホルダー、赤・黒・茶のキーケース、名刺ケースを製作。立岡靴工房(岡山市北区内山下2)とコラボした内張りも外張りもシカ革を使ったオーダーメードの革靴も販売する。徹さんは「内張りもシカ革を使っているので、靴下を履くような柔らかい履き心地を体感してほしい」とも。

 商品は、サニーデーコーヒー(岡山市北区建部町)やインターネットで販売するほか、無印良品LOTZ店(岡山市北区中山下1)にある「OPEN MUJI」で2月23日まで販売している。

 「イノシシやシカもそれぞれ個体差があり、それぞれの命があった。建部町の自然に恵まれた環境で暮らしていると共に生きていることを感じさせてくれる。ジビエレザーを手にとってもらい、感じるものがあればうれしい」とも。

 現在、事業拡大のための資金をクラウドファンディングで募っている。リターンとして、なめし前の下処理体験やなめし後の革からアクセサリーやキーホルダーなどを作るワークショップなども用意する。募集は1月31日まで。集めた資金はジャケットやカバンなど多くの革を必要とする商品を作るための皮の仕入れなどに使う予定。

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