蔵元「嘉美心(かみこころ)酒造」(浅口市寄島町)が、チョコレート店「石挽カカオissai(イッサイ)」(矢掛町)と現在、バレンタイン特別セットをコラボ販売している。
バレンタイン特別セットは嘉美心酒造にとって初の試み。セット内容は、10年長期熟成酒「雄町純米吟醸」と、石挽カカオissai(イッサイ)のチョコレート菓子「コロンビアキューブ」「粗挽(び)きホワイトキューブ」の3点。
雄町純米吟醸は岡山県産雄町米を100%使い、10年寝かせ琥珀(こはく)色になっている。単体では販売しない限定品。コロンビアキューブは今回の企画で生まれたオリジナル商品。キューブ状のチョコレートで、コロンビア産カカオを使っている。粗挽きホワイトキューブはカカオ豆を焙煎(ばいせん)し、チップ状にした「カカオニブ」がホワイトチョコレートに含まれている。
嘉美心酒蔵は1913(大正2)年創業。「身も心も清らかにして、お酒を醸(かも)したい」という思いから「神心(かみごころ)」と同じ音の屋号を付けたという。現在35種以上の日本酒を展開している。石挽カカオissaiは昨年4月にオープン。同町で採れる石で作った石臼で、カカオをゆっくりひき、カカオ豆、カカオニブ、ピュアチョコレートなどを販売している。
発案者は同酒造・醸造担当で、中途入社3年目の石原健作さん。「熟成酒とチョコレートは相性がいい。同熟成酒で現在使用する雄町米の産地とプライベートで訪れたチョコレート店が同じ場所だったので、親和性を感じて企画した」と話す。今回販売される同熟成種の雄町米は、別産地のものであると後日分かったという。
石挽カカオissaiの店長、松村晃泰さんが試飲を繰り返し、「かん酒で飲んだ時にも口の中でチョコレートが残り、より深い味わいになるように」とコロンビアキューブと、「常温で飲んだ時に、カカオニブのほのかな苦みと食感をアクセントに」と粗挽きホワイトキューブをセットにした。
石原さんは「紹興酒のように、まろやかだが個性が強いお酒。プロが選んだチョコレートとセットで、新たな楽しみ方を見つけてほしい。コアな日本酒ファンや父親へのプレゼントに選んでほしい」と話す。
価格は3,500円。限定70セット。嘉美心酒造のホームページで扱う。