飲食店兼ゲストハウス「縁」(広島県)のオーナー・正垣紅(しょうがきこう)さんが3月16日、「いま、逢いにいきますプロジェクト」で岡山を訪れた。
ゲストハウスの宿泊チケット「恩手形」と、同店のスタッフなど人を紹介するチケット「縁手形」
同店は、2017(平成29)年4月に広島市西区横川にオープン。正垣さんが、2012(平成24)年から3年間、自転車で日本一周を行った時に、多くの人からもらった恩を次に贈る場所として開いた。
今回のプロジェクトは、新型コロナウイルスの感染防止のためにイベント中止、宿泊キャンセルが続く中、来てもらえないのであれば会いに行こうと、これまで縁のあった人にヒッチハイクで向かう。同店のコンセプト「縁をつなぎ、恩を送る」を基に2つのチケットを販売する。呼ばれるゲストハウスの宿泊チケット「恩手形」(3,000円~)と、同店のスタッフなど人を紹介するチケット「縁手形」(5,000円~)。両チケットはトランプ形で、原則、引いた数字の月に来店してもらう。
当日11時に同店をスタート。広島出身で帰省中だった大学生・玉木友貴(ゆき)さんと、宿泊していた大学生・三輪彩紀子が同行することになった。三輪さんは記録用のビデオカメラを回し、玉木さんは亀齢(きれい)酒造の2斗たるを持ってヒッチハイクをした。酒だるを持って寄付を募るアイデアは、広島東洋カープが1951(昭和26)年の経営難になった時、新スタジアム建設の際に行われた樽募金をまねた。持参したたるは、同店のオープン時に鏡開きをしたもの。
今後は、岡山市、津山市、神戸市、大阪市、東京都内に到着予定。正垣さんは「新型コロナウイルスをきっかけにプロジェクトが思い浮かんだ。場所、仕事、食べもの、交通など人と人がつながれるプラットフォームを広島だけではなく全国の人で作りたいと考えている」と話す。
プロジェクトの動向は、フェイスブックやツイッターで発信している。