NPO法人「みんなの集落研究所」（岡山市北区建部町福渡）が5月28日、事務所移転に伴う新事務所お披露目会を開いた。

NPO法人「みんなの集落研究所」の新事務所1

　同NPOは2013（平成25）年、主に中山間地域の人口減少や少子高齢化に伴う課題を抱える地域に入り、調査・研究・提言などを行うシンクタンクとして発足した。今年4月には岡山トヨタ（大供3）と包括協定を結び、通院・買い物などの移動支援や電車・バスなどの公共交通の削減対策などに取り組む予定。

　同団体の事務所は、これまで津山市と岡山市の2カ所にあったが、県内どこの場所にも移動しやすい場所に事務所を置くことで業務の効率を高める。組織体制もこれまで代表理事だった石原達也さんは会長になり、県南事務所の所長だった小野賢也さんが専務理事に就いた。常勤スタッフ8人を含めた16人体制で運営していく。

　小野さんは「地域にある空き家の利活用に取り組むに当たり、私たちも床を張り、石畳を敷くなど改修した。私たち職員だけでなく、改修ワークショップをやってみたい人などを募り、手をつけていない納屋や鶏小屋などを改修して、経験者と共に地域の空き家改修に取り組んでいきたい」と話す。

　事務所内部は、土間だったエントランスを床張りし、書棚を置いてミーティングスペースにした。中庭には旭川を往来した高瀬舟を模した木製の船が置かれている。石畳を進めば旭川の河川敷に出る。

　当日は、美作市上山地区で作られた「上山棚田米」とおかずを振る舞ったほか、河川敷では関係者や地域の人を招いて交流が行われた。