
映画上映会「愛と死の記録」が8月31日、岡山県立図書館(岡山市北区丸の内2)で開かれる。主催は岡山「被爆2世・3世の会」。
同会は、世話人代表の加百(かど)智津子さんなど3人の被爆者2世が、核兵器や戦争のない平和な世界を目指して2015(平成27)年に活動をスタートした。
加百さんは1985(昭和60)年ごろ、個人的に活動始め、ニューヨークで開催された第3回国連軍縮特別総会や核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議にも参加。生活協同組合おかやまコープの平和活動担当職員として活動した後、自分と同じ被爆2世を探し結成した。現在、会員は31人。会員ではないが、4世の小学生や中学生もいるという。
当日は、被爆2世の竹永光恵さんが母親の被爆体験を基に作った朗読劇を、5人のメンバーが演じる。後半は、渡哲也さんと吉永小百合さんが出演する1966(昭和41)年の映画「愛と死の記録」を上映。これまでにも1953(昭和28)年の映画「ひろしま」などの映画上映会を数年続けている。
加百さんは「今年は戦後80年・被爆80年。岡山で被爆者手帳を持っている人は約800人。被爆者の子どもや孫の数は分かっていない。被爆2世・3世にとって、戦争は続いている。岡山県知事に対して要望書を数年間、提出してきた。ほとんどのことは変わっていないが、被爆者手帳を持っていない被爆2世の人も被爆検診を受けられるようになった」と話す。
「海外に目を向ければ、ウクライナやイスラエル・ガザ地区など悲惨な状況がある。昨年、日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞した。なぜ受賞したのかを危機感を持って考えてほしい。祈るや願うだけでは世界に平和が訪れない。戦争は嫌だ、核兵器は要らないと声を上げられるように、次世代にバトンをつなげていきたい」とも。
13時30分開場、14時開演。参加費は500円(被爆者・障害者・中学生以下は無料)。