岡山市コミュニティーサイクル「ももちゃり」のチャージ済み利用カード8000枚を現在、市が無料で配布している。
同事業は2013(平成25)年7月、岡山市が始めた。岡山県は、降水量1ミリ未満の日が全国で一番多いことから「晴れの国」と呼ばれる。岡山市は平坦な地形であることから、バスや路面電車などと併用して、買い物に観光に回遊性を高める交通手段を提供することを目的としている。
ももちゃりは、3段ギアと自動点灯LEDライトが付いている20インチのコンパクト自転車で、412台を運用している。専用駐輪場(サイクルポート)は、岡山駅から半径2.5キロ内に、岡山駅東口・西口、イオンモール岡山、石山公園、岡山県立図書館、岡山商工会議所など34カ所ある。
利用するには、ICOCA(イコカ)などの交通系ICカードと携帯電話があればその場で登録でき、登録後、すぐに自転車を使うことができる。交通系ICカードを持っていない場合は、専用カードの発行も行っている。利用プランは、60分以内に返却すれば100円のプランと、60分以内に返却を24時間以内に何度繰り返しても200円のプランを用意。
無料配布するカードは、専用カードに7回分500円相当がチャージしている。カードは「ももちゃり」のオリジナルバージョンと岡山城バージョンの2種類。9月7日から、ももたろう観光センター、ダイワロイネットホテル岡山駅前、ホテルグランヴィア(以上、駅元町1)など11カ所で無料配布している。
岡山市・自転車先進都市推進室の佐守国安室長は「新型コロナウイルス感染拡大により、利用率は一時60%まで落ち込んだ。岡山市は通勤通学で自転車を使う人は政令指定都市の中で5番目に多く、ももちゃりを朝と夕方の通勤通学で利用する人も多い。自転車は感染対策にもなり、県内外から来る人に観光・買い物など気軽に使ってもらい、自転車でしか気付かない街の風景も楽しんでほしい」と話す。
自転車は随時、新しいものと入れ替えている。サッカーJ2「ファジアーノ岡山」、バレーボールVリーグ「岡山シーガルズ」仕様の自転車各1台のほか、9月10日には下水道マンホールを自転車のホイール部分にあしらった自転車2台も登場した。これまで要望の多かった、かごの大きい自転車も導入している。
配布は来年3月31日まで(8000枚が無くなり次第終了)。