学ぶ・知る

岡山でアフリカ・ニジェール共和国の写真展 新しい村を作る取り組みの支援に

写真展を開催する奥祐斉さん

写真展を開催する奥祐斉さん

  • 78

  •  

 アフリカ・ニジェール共和国の人々を写した奥祐斉さんの写真展「SANU SANU~ぼくたちは、ニジェールで新しい村をつくることにした~」が4月23日、「ありがとうファームgallery & cafe」(岡山市北区表町2)で開かれる。

写真展「SANU SANU~ぼくたちは、ニジェールで新しい村をつくることにした~」のポストカード

[広告]

 奥さんは18歳からバックパッカーで世界中を旅行し、2014(平成26)から青年海外協力隊としてアフリカ・ベナン共和国に滞在した。滞在中、ニジェール共和国で活動する三木夏樹さんと出会う。当時、支援団体が増えても地域の課題がなくならない現状に悩んでいた奥さんは、三木さんの現地の人たちと向き合う姿に感銘を受け救われたという。

 帰国後の2019年、三木さんからニジェール共和国のナイジェリアに近い町・マラディ周辺に新しい村を作る構想を聞いた奥さん。資金を集める協力をしようとクラウドファンディングを立ち上げようとするが、写真や動画など伝える手段がないこと、自身も現地を知りたいと思ったことから昨年12月に渡航した。

 同展では、約3週間の滞在中に、新しい村に移住する予定の人たちの日常を撮影した約20点の写真を展示する。奥さんは「国連開発計画が発表する貧しさの指標・人間開発指数では、ニジェール共和国は最下位の189位。貧しさとは誰が決めたのだろうかと思うほど、この村で暮らす生き生きした人たちのことを知ってほしい」と話す。

 「新しい村を作ることで現地の人たちの生きづらさを解消したい。現地の人から教わることもある。豊かになり過ぎた日本での生きづらさについて、考えるきっかけとなってほしい。寄付をするだけの関係性だけではなく、ソーシャルメディアを使った情報共有なども含め、その後もつながってくれる仲間になってほしい」とも。

 23日には、青年海外協力隊の同期で、アフリカ布を使った服などをセネガルで製作し販売する「jam tun(ジャムタン)」の田賀朋子さんとトークイベント「アフリ観~変えようとしないことから見えるもの~」を開催する。開催時間は13時~14時。障がい者就労支援を行う「ありがとうファーム」が縫製を担当するジャムタンの日傘の受注会も行う。

 24日にはニジェールの食事・ダンカリとトンコを食べられるアフリカンフード体験も行う。限定20食。

 期間中、白と黒2種類のTシャツに、ジャムタンの服製作などから出た端切れをありがとうファームの利用者が縫製した商品を販売する。Tシャツの売り上げの一部を新しい村づくりに寄付する。

 奥さんは「ニジェールで出会った人たちは、本音を話し、嘘をつかない。独りにさせてくれない。日本には多く人が暮らしているが、孤独を感じることがある。当たり前だと思っていることは当たり前ではないことに気付かせてくれる」と話す。

 開催時間は11時~17時。今月27日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース