学ぶ・知る

岡山の詩人・永瀬清子の生家で詩作講座 若松英輔さんが講師

主催する永瀬清子生家保存会・理事長の横田都志子さん

主催する永瀬清子生家保存会・理事長の横田都志子さん

  • 290

  •  

 批評家・若松英輔さんが講師を務める「詩を書く人のための講座」が4月30日、詩人・永瀬清子の生家「清子の家」(赤磐市松木)で開催される。

[広告]

 批評家で随筆家の若松さんは、著書「小林秀雄 美しい花」など多くの著書がある。「詩と出会う 詩と生きる」では永瀬について書いている。永瀬の没後25年となった2020年、赤磐市くまやまふれあいセンター(同)で開催されたイベントの時に、「清子の家」を訪れた。

 「清子の家」の保存・管理をする永瀬清子生家保存会は、2005(平成17)年に設立。生家母屋は2017(平成29)年に国登録有形文化財に指定された。離れと釜屋(かまや)の改修が昨年2月に終わり、「詩作の聖地」として改めて運用を始めた。

 同保存会では、2016(平成28)年から永瀬清子現代詩賞を開催。前回の受賞者、雪柳あうこさんは第29回「詩と思想新人賞」を受賞した。

 詩作講座は同賞の募集に合わせて開いている。若松さんが講師となったのは、同保存会の理事長・横田都志子さんが、同賞の選考委員を依頼したことがきっかけという。

 若松さんとオンラインでつなぎ、参加者は清子の家で講座を受ける。横田さんによると、詩を書くとはどういうことなのか、心構えや自分の感情をどんなふうに表現すれば良いかなどが学べるという。

 横田さんは「若い世代に詩を作ってほしい。永瀬清子はハンセン病の療養所がある長島へ通い、死にたいと思ったら詩を書きなさいと教えたという。詩を書くことで生き延びることができると。自殺を選ぶ若者を救いたい」と話す。

 当日は、学生限定でJR熊山駅からタクシーで送迎する。「歩いて約30分。本当は歩いてきてほしい。永瀬清子が歩いた道、山があり、吉井川がある。『熊山橋を渡る』という永瀬清子の詩碑も途中にある。道中も体験の一つとして味わってほしい」とも。

 開催時間は14時~15時30分。参加費は2,000円(学生無料)。同現代詩賞の募集は5月17日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース