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岡山・西粟倉村に「にしあわくら小林菓子店」 地元産イチゴを使ったケーキなど販売

洋菓子店「にしあわくら小林菓子店」店主の小林祐太さん

洋菓子店「にしあわくら小林菓子店」店主の小林祐太さん

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 洋菓子店「にしあわくら小林菓子店」(西粟倉村)がオープンして2月3日で2カ月がたった。

洋菓子店「にしあわくら小林菓子店」のケーキ1

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 智頭急行「あわくら温泉駅」徒歩3分ほどの場所で、道路からスロープで上がった高台にオープンした同店は、外壁に焼き杉、入り口ドアには銅板をあしらった片流れ屋根の平屋造り。店内にはカウンター5席のカフェスペースを設け、入り口は茶室のにじり口と踏み石を模している。

 店主の小林祐太さんは、大学時代に洋菓子店でバイトしたことがきっかけでパティシエを目指すようになったという。鳥取県智頭町の洋菓子店で就職した後、岡山市内のホテルや洋菓子店に勤めた。2017(平成29)年、イチゴ菓子専門店「メゾン・ド・フルージュ」(京都市中京区)が西粟倉店をオープンするのをきっかけにUターン就職する。2021年に同店を退職し、以前から夢だった自分の店「にしあわくら小林菓子店」をオープンした。

 同店のコンセプト「A PIECE OF CAKE(一切れのケーキ)」は、「なんてことないよ」という意味でも使われる。生活の中でいろんな出来事があっても、庭に広がる自然の景色と一切れのケーキで笑顔にしたいという思いが詰まっているという。

 商品は、イチゴのショートケーキ、洋梨とアールグレイタルト、ガトーショコラ(以上480円)、チーズとグレープフルーツのフロマージュタルト(500円)、洋栗モンブラン、宇治抹茶のクレープ包み(以上520円)、イチゴタルト(550円)などのケーキと、キンモクセイとオレンジのパウンドケーキ(2,000円)、西粟倉産の米粉を使ったサブレやダックワーズなどを用意している。

 イチゴは、西粟倉・森の学校が育てる品種「紅ほっぺ」「章姫」「紅クイーン」「よつぼし」から甘みと酸味のバランスの良いものを選び使っている。キンモクセイをシロップ漬けにし、オレンジピールと練り込んで作った「金木犀(きんもくせい)とオレンジのパウンドケーキ」は、オープンに向けて最初に作った商品。今後は、ブルーベリーなど自ら育てた果実を使った商品を提供するという。

 1月16日にはカフェスペースも設けた。カウンター席の向かいには大きな一枚ガラスで、外が見える。ガラス向こうに見える季節ごとの景色を楽しむことができる。今後は庭を整備するほか、桜が咲く様子も見られるようにする。地域おこし協力隊として勤務するスタッフがコーヒーや紅茶を提供するほか、ケーキの説明なども行う。

 小林さんは「田舎の風景になじんでいく店づくりを考えた。地域のおじいさんやおばあさんにも来てくれる。『田舎だから』と言わせない味や空間のクオリティーをしっかり作りたい。自分の庭で採れた果実を使うことや、季節を感じ流れる時間を楽しむなど、ここでしか味わえないものを提供する」と話す。

 営業時間は10時~18時。水曜・木曜定休。現在、西粟倉村の制度を使い、地域おこし協力隊として同店の菓子の製造スタッフを募集している。

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