「詩を書く人のための講座」が10月9日、詩人・永瀬清子の生花「清子の家」(赤磐市松木)で開かれる。主催はNPO法人「永瀬清子生家保存会」。
同講座は昨年に続いて2回目。昨年は、批評家で随筆家の若松英輔さんがオンラインで講師を務めた。若松さんは昨年の「永瀬清子現代詩賞」の選考委員になり、今年は来場し講座を開く。
永瀬清子は1906(明治39)年、岡山県赤磐郡豊田村に生まれる。代表作品「あけがたにくる人よ」は皇后陛下時代の美智子さまが英訳されたことがある。ハンセン病の国立療養所長島愛生園へバスで通い、詩を教えていた。
永瀬清子の生家を守る活動として2013(平成25)年に保存会が設立され、2017(平成29)年には生家・母屋と井戸が国の登録有形文化財に登録された。2021年に改修工事が終わり、一般公開を始め、「詩作の聖地」を目指して活動している。永瀬清子現代詩賞は2016(平成28)年に始まり、昨年は300編以上の応募があった。来年2月には第7回の募集が始まる。
同NPOの横田都志子理事長は「昨年の詩賞に集まった詩の約2割が、恐らく病床にいる人などからの応募だった。詩人は坑道のカナリアのような存在。生きづらさを感じる人には、詩人となり生きる術を見出し生きてほしい。これまで詩を作ったことのない人には、想像力を持って詩に目を向けてほしい」と話す。
10月21日には詩人・エッセイストの斎藤恵子さんが講師を務める「夜の詩作講座」も予定している。
開催時間は14時~15時30分。参加費は1,000円(学生無料)。定員20人。