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岡山の老舗きびだんご店らが共同開発 昼食に食べるきびだんご

「広栄堂武田」の専務・武田宏一さん

「広栄堂武田」の専務・武田宏一さん

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 老舗きびだんご店など5社が共同開発した「ももたろうのおひるごはん」が12月23日、販売を始めた。

「ももたろうのおひるごはん」

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 JR岡山駅・「さんすて岡山」(岡山市北区駅前町1)内の「GOHOBI」などを手掛ける「果実工房」(岡山市南区古新田)の社長・平野幸司さんの声掛けで、プロジェクトがスタートした。新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が出された昨年5月ごろ、観光客や出張者が減り、お土産物の売り上げが前年の10%ほどになることもあったという。JR岡山駅「さんすて岡山」やスーパー「リョービプラッツ」の土産物売り場では、賞味期限が切れてフードロスになるのを避けるため半額セールを行った。

 同プロジェクトに協同した企業は、岡山県の特産品やご当地キャラクター商品の製造販売の「小倉産業」(岡山市中区原尾島2)、きびだんご製造業の3社。1881(明治14)年創業で「生きびだんご」など製造販売する「山脇山月堂」(岡山市中区桑野)、1950(昭和25)年創業で「マスカット入りきびだんご」などを製造販売する「中山昇陽堂」(岡山市北区大供表町)、1856年創業の「広栄堂武田」(岡山市中区中納言)が技術協力して新商品の開発に当たった。

 「日常的に食べられるきびだんご」を念頭に、お昼ご飯のきびだんごを企画した。おからやくるみを入れることで食感を加え、レジスタントスターチを入れた。レジスタントスターチは、腸まで消化されないでんぷんで、満腹感が持続されることを期待する。昼ご飯を食べない忙しいビジネスマンや受験生などをターゲットに据えている。

 「広栄堂武田」の専務・武田宏一さんは「ライバル会社とアイデアを出し合い、お互いの工場を行き交う経験は初めてだった。その後も技術の共有をするようになった。桃太郎のように業界内でチームを作り新型コロナウイルスを乗り越えていきたい」と話す。

 パッケージデザインは、ありがとうファーム(岡山市北区表町2)に所属する河原神一さんが描いた桃太郎を採用した。障がい者や高齢者のアート作品をパッケージなどに採用する「Heart for Art」の取り組みの一つとして、約10点の作品から選ばれた。

 県内のスーパー・ドラッグストアを中心に販売場所を広げていく。4個入り。162円。

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