食べる

日本茶製造・販売の引両紋、赤磐にカフェ「と、」 かき氷・もなかなどと

「と、」スタッフの青山怜奈さん

「と、」スタッフの青山怜奈さん

  • 33

  •  

 岡山県産の日本茶を製造・販売する「引両紋(ひきりょうもん)」のカフェ「と、」(赤磐市馬屋)がオープンして、5月26日で1カ月がたった。

「引両紋(ひきりょうもん)」のカフェ「と、」で提供するかき氷(お茶)

[広告]

 同社は、祖母が続けてきた日本茶葉をもっと多くの人に飲んでほしいと2010(平成22)年、青山雅史さんが23歳で創業。岡山で生産される茶葉は全国の0.3%で、ブレンドされることが多くブランド名のある茶葉はほとんどないことに目を付け、できるだけ岡山産の茶を県内で飲んでもらえるよう数々のプロジェクトに取り組んでいる。

 2010(平成22)年には、茶房「引両紋」(吉永町)で茶を楽しむ空間を設置。翌年には、スペインで日本茶のデモンストレーションを行うなど海外へも進出。高級志向から日常の一杯、ペットボトルの茶「瀬戸内茶」や紙パックの茶をスーパー、ドラッグストアでの低価格販売することへシフトする。その後、医療機関や福祉施設向けに紙パックの茶の販売などを行ってきた。

 同店は、「季節のものと、お茶を楽しむ店」としてオープン。現在は、自社の茶葉を使った「お茶」「ほうじ茶」「ミルク金時」(以上1,300円)、「和紅茶」(1,500円)の4種のかき氷を提供する。

 「お茶」は、茶葉を摘み取る1~2週間前から遮光し、直射日光を当てないように育てたかぶせ茶を使い、色も味も濃いシロップを作った。上には生クリームと餡(あん)の代わりに鹿の子をのせて提供する。「ほうじ茶」は、ほうじ茶特有の香ばしい香りを残したシロップと、きなこ生クリームをのせた。「ミルク金時」は、濃厚なミルクシロップを氷全体になじませて、かぶせ茶で作った生クリームをのせ、氷が白、シロップが緑の通常とは反対の色合いとした。「和紅茶」は岡山県産の紅茶をシロップとして使用。キャラメルソースのホイップクリームをのせる。氷の中には、季節のフルーツを使った果肉やジャムを入れている。

 このほか、自分でトッピングを選んで作れる「もなか」(300円~)も提供する。お茶のアイス、バニラアイス、餡(あん)から一つを選び、バター、ホイップ、餅、季節の果物(100円追加)から一つ、練乳、黒蜜、キャラメル、きなこから一つを選ぶ。アイスは、「クレイジーアイスクリーム」(岡山市北区大供3)と共同開発し、餡は和菓子店「敷島堂」(瀬戸内市)、餅は「大滝餅」(中区江崎)に特注したという。餡、濃厚な茶アイスと黒蜜を合わせた餅をのせた「冷やしぜんざい」(800円)も夏季限定で提供する。

 青山社長は「10年ぶりに茶を提供する。岡山県産の茶が岡山県内で消費される文化を作ることを本気で考えたら、茶が主役から、食事や菓子と一緒に提供することで、最大のパフォーマンスを発揮する茶として展開する。組み合わせで、茶の良さを楽しんでもらえる場所にしたい」と話す。

 元歯科医院を改装して開いた同店。店内のコーディネートは、備前焼作家の木村肇さんが行った。県内のかき氷店で修業したスタッフの青山怜奈さんは「氷は細かく削り、フワッとした食感が特徴。濃厚なお茶シロップとの組み合わせを楽しんでほしい」と話す。

 営業時間は10時~18時。火曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース