中国デザイン専門学校(岡山市北区船頭町)の教員・宮脇成也さんのゼミ生が5月1日、岡山創造劇場ハレノワ(表町3)などで対話型鑑賞を校外授業で行った。
同校は、1936(昭和11)年に平田洋裁研究所として開校。現在はファッションデザイン科、ビジュアルデザイン科、インテリア・プロダクト科などがある。宮脇さんは、アメリカでアートを学び、イラストレーターとして活動しながら、同校ビジュアルデザイン科の常勤講師を務める。同ゼミ生は、イラストレーション、キャラクターデザイン、アニメ・マンガなどを専攻する2年生と3年生を合わせた13人。
授業を行った対話型鑑賞チーム「キャラメルマキアート」は、昨年、岡山芸術交流をきっかけに対話型鑑賞ファシリテーター研修を受けたデザイナーやイラストレーターなど6人で結成。アートの知識などの要らない対話型鑑賞を使って、アート鑑賞の敷居を下げるのを目的に活動している。
対話型鑑賞は、1980年代にMoMA(ニューヨーク近代美術館)の教育部部長のフィリップ・ヤノウィンさんと認知心理学者のアビゲイル・ハウゼンさんが開発したとされる。アート作品の解説やキャプションに頼らず、鑑賞者が何を感じ、どこを観察して読み取ったのかをファシリテーターと共に複数人で対話する。
当日は、学生は3~4人のグループになり、岡山創造劇場ハレノワにある平子雄一さんの壁面作品「Leaf Shape/Music,Nature,Landscape」と桑田卓郎さんの巨大オブジェ「桃木(とうき)」、エレファントギャラリー(南中央町2)で開催中の上田尚宏作品展「Star rosa pristina nomine,nomina,nuda tenemus.」で対話型鑑賞を行った。
宮脇さんは「作品をよく見ること、感じたことや考えたことを言葉にすることを実践していた。他人の言葉は自分とは違い、新たな発見をくれる。学生は自分の好きなものへの探究心は強いが、幅広い好奇心からのアイデアや他人との共感や新たな発想の転換をする機会は少ない。ゼミ内での理解も深まった」と話す。
「楽しく会話をしているようで、相手に伝えるコミュニケーションやプレゼンテーションにもつながる。良いインプットが良い制作活動につながっていくはず。今後も対話型鑑賞を取り入れた授業を検討していく」とも。