岡山の子どもや親子を支援する団体が行う「おかやま親子応援プロジェクト」が発足して1カ月がすぎた。
5月1日に発足したプロジェクトは現在、29団体が加入している。平成30年7月豪雨の時、在宅避難をした人の様子が分からず、支援をできない部分があった。新型コロナウイルス感染拡大の予防により自宅にいる時間が増えることで、学習の遅れ、体験の不足、ストレスによる家庭内関係の悪化、虐待の進行、経済的な困難など普段でも見えづらい課題が増加している。
子どもや家庭を孤立させないよう「だれもひとりではない」をスローガンに、NPO法人「岡山市子どもセンター」(岡山市北区久米)の美咲美佐子さん、NPO法人「だっぴ」(岡山市北区表町1)の森分志学さん、ママ友グループ「サンサポートオカヤマ」のボウズ満恵さん、NPO法人「チャリティーサンタ」(東京都台東区)の河津泉さん、公益財団法人「YMCAせとうち」(岡山市北区中山下1)の太田直宏さん、NPO法人「岡山NPOセンター」(岡山市北区表町1)の石原達也さんで立ち上げた。
学校の休校で学習の遅れに不安を感じる小中学生と、アルバイト先を失った大学生のマッチングをし、学習支援を行う。小学4年生から中学3年生までの生徒5~10人がオンラインで集まり、大学生による宿題のサポートを行う。ラジオ体操をするなど運動や遊び、工作、音楽など体験学習プログラムなど、参加団体が行っている活動をポータルサイトに集め、オンラインで提供する。悩みを抱える親が、ラインなど簡単にアクセスできる方法で専門家の相談を受けられるようにする。日用品などの購入が困難な家庭へ、支援者がインターネット上で買った物を届けられるサービスを活用することで、必要な物を必要な分だけ届けることができる。
呼び掛け人のボウズ満恵さんは「災害の時のように困っている人が見えづらい。多くの団体が力を合わせ、連携することで取り残される人のいない支援ができると信じている。私自身も子育て中の母親。安心できるつながりを作り、子ども、家庭をサポートしていきたい」と話す。
同プロジェクトでは現在、クラウドファンディングサイトで支援者を募集している。6月25日まで。