高梁市地域おこし協力隊に西垣洋平さんが11月1日、就任した。
「地域おこし協力隊」は2009(平成21)年にスタートした総務省の制度で、他エリアから移住してきた隊員が、農業・漁業、地域の魅力PR、イベント運営など地域活動を行い、定住・定着を図る。2018(平成30)年は、1061の自治体で5000人以上が活動している。
西垣さんは京都府出身で、2018(平成30)年に徳島県出身の妻と結婚した。今年2月に長女が誕生したことをきっかけに、家族3人で有漢町に移住。大学卒業後に勤務した物流会社で、岡山県に農産物の配送があったことや、農業事業研修で訪れたことから、高梁市に縁を感じ移住先として選んだという。「家族と過ごす時間を大切にしたいと思うようになり、2年ほど前から移住を考えていた。田舎の生活は、のびのび過ごせて居心地がいい」と西垣さん。
高梁市にはこれまで13人の協力隊メンバーがいたが、現在は西垣さん1人。有漢地域担当として、主にITを活用したまちづくりなどで地域活性化を目指す。西垣さんは「これまでIT事業の経験はない。IT活用といえば、システムを作ることや起業するイメージがあるが、自分にできることを見つけたい。お年寄りにスマートフォンの使い方を伝えることや、子どもに動画を撮って配信をできるような場所を作りたい」と意気込む。
有漢町でのイベントを企画して、実際に訪れる人を増やす。配信技術を使って、現地に来なくても、良さを知ってもらう。動画や配信を使って発信をすることで、高梁市に移住したい人を増やすことが目標という。
「農業を通して高梁市を知ってもらうきっかけづくりをしたい。任期終了後は自身も新規就農し、ブドウ栽培したい」とも。今後、ブドウ農家と連携しインターネット販売の手伝いを行う予定。栽培の様子を動画配信することでブドウのPRや販路拡大を目指す。