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岡山後楽園のタンチョウ、元日に園内散策

岡山後楽園のタンチョウ

岡山後楽園のタンチョウ

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 岡山後楽園(岡山市北区後楽園)で元日、タンチョウの園内散策が行われた。

岡山後楽園のタンチョウ2

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 タンチョウは、全長140センチ、翼を広げると240センチほどになる国内最大級の野鳥。野鳥として生息しているのは北海道東部が中心。国の特別天然記念物でもあり、環境省レッドリストや国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種に指定されている。

 岡山後楽園は、開園間もない1704年からタンチョウを飼育しているという。備前岡山藩の藩主・池田綱政は、延養亭の前に降り立ったタンチョウを見て、めでたい出来事の兆し「端兆(たんちょう)」を喜び、「千代やへん空とぶ鶴のうちむれて庭におりいる宿の行く末」と和歌を詠んだ。1863年の絵図には、ツルベヤ12部屋が記載され、芝生に5羽、砂利島に2羽のタンチョウが描かれている。

 戦後、タンチョウの飼育は途絶えるが、1956(昭和31)年、岡山の旧制第六高等学校で学んだことのある郭沫若さんの手立てで、「クロメ」と「チャメ」と名付けられる2羽のタンチョウが中国から贈られ、現在は「タイヨウ」、「チヅル」、「クロ」、「キイ」、「コウ」、「アキ」、「ミライ」、「エン」の8羽のタンチョウが飼育されている。

 岡山県内では、岡山後楽園のほかに「岡山県自然保護センター」(和気郡和気町)、「きびじつるの里」(総社市)、「蒜山タンチョウの里」(真庭市)で56羽が飼育されている。

 元日の午前中だけで、約5000人が訪れたという。タンチョウが空に飛び立つと歓声が上がり、スマートフォンやカメラで写真を撮る人の姿が多く見られた。1月から4月は頭頂部の赤色が濃くなり、羽も艶やかになる時期。昨年は、高病原性鳥インフルエンザの影響を受け、元日の園内散策は中止されたこともあり、縁起の良いタンチョウを一目見に訪れた人で賑わった。

 1月のタンチョウの園内散策は、3日=11時~14時、8日=10時~11時。

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