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規格外品を使ったドライフルーツ「チャリポケ」 地域おこし協力隊員ら開発

赤磐市地域おこし協力隊の戸田洋美さん

赤磐市地域おこし協力隊の戸田洋美さん

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 赤磐市地域おこし協力隊の戸田洋美さんと岡山理科大学の学生が共同開発した塩味ドライフルーツ「チャリポケ」が現在、期間限定で販売されている。

チャリポケ いちご

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 戸田さんは広島県出身。IT企業に10年ほど勤めた後、関西圏から移住し、2020年8月、赤磐市の地域おこし協力隊員として着任した。赤磐市が白桃やピオーネの生産地であることに目を付け、規格外として廃棄されるフルーツからエタノールを生成し、除菌ウエットティッシュを開発した。

 同商品は、岡山理科大学経営学科のイノベーション・ラボに所属する学生が東備地区の魅力を発信する目的で、農産物を使った新商品開発に取り組んでいた。2021年、学生らによって商品が発案されたが、コロナ禍の影響で活動が中断。翌年、戸田さんの呼びかけで、就職活動などで同プロジェクトを引退した学生4人が再び集い、地元農家の協力を得て商品化にこぎ着けた。

 赤磐市が推奨する「神宿る峠コース」「吉備国フルーツ&伝説コース」「風薫る熊山トライコース」の3コースから成る「あかいわサイクリングルート」に着目。サイクリストに向け、サイクリング途中に食べてもらえるドライフルーツを作った。塩分が補給できるよう、フルーツに塩味を加えている点が特徴だという。

 フルーツは、地元農家から仕入れた清水白桃、シャインマスカットとピオーネ、イチゴ「おいCベリー」の、いずれも規格外品を使う。塩の量が多いとフルーツの味がせず、梅干しのような酸っぱい味になったため、試行錯誤を重ねた。見た目にもきれいな色のドライフルーツを作るため、ドライフルーツの製造販売を行う障がい者自立支援の協同組合「レインボー・カフェ・プロジェクト」(倉敷市)に相談し、製造を依頼。パッケージは、同市出身のアーティスト「KOCHAN」がイラストを描き、デザインは「ヒラガナ企画」(赤磐市是里)が手がけた。

 戸田さんは「塩味を利かせることで、フルーツの甘みが引き立つ仕上がりになった。サイクリング後だけでなく、登山やマラソンなどのスポーツ後、夜食などおやつにも食べてもらえれば。生産は、フルーツの生産時に確保した量だけなので、現在は多く販売することができない。商品が定着したら他のフルーツやトマトなどでも作ってみたい」と話す。

 価格は、大=528円、小=198円。「きまぐれキッチン月うさぎ」「まちづくり夢百笑」で扱うほか、戸田さんのSNSでもDMで注文を受け付ける。販売は4月末まで。

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